もともとそんなに高価な和酒ってないと思いますよ

 

贈答時期になると特に多いのが『高い焼酎とか高い日本酒ってある?』ってお客様に聞かれることです。

 


お客様に高いの無いの?って聞かれる事が多く、よくよくお話を伺うと1升1万円とか4合瓶で1万円とかの高額商品を求められるんですが、たいがい銘柄等を伺うと定価はそこまでしないプレミア価格の商品名を言われる事が多いです。

でもそもそもそんなに高い商品は少ないんです。
中には定価が4合瓶で2万円とかする物もありますが、一般的な日本酒であればせいぜいしても1升で1万円とかじゃないでしょうか。

ウチも16~7年前から本格焼酎に力を入れ始め、当時は売れませんでしたが地道に知らない銘柄をオススメしたり、香りを嗅いでいただいたりと本格焼酎の良さをお伝えしていました。

ブームになり本格焼酎を飲まれる方が多くなってくると、少しずつではありましたけど動き出しました。

当時は本格焼酎の雑誌が数多く出版されていて、その雑誌を片手にご来店され『ここに載ってる焼酎ある?』と聞かれる事が多かったんです。
そのたびにお客様には『ウチは雑誌に出てたりプレミア価格で売られているような有名銘柄はないんです。そのかわり知名度はまだまだですけど、美味しい焼酎ならいっぱいありますよ。』と説明していました。
その場で無いならいいやって帰られるお客様もいらっしゃいましたが、どんなのあんの?って聞かれて私のオススメを買っていただいたお客様は必ずと言っていいほどまたご来店されました。

その時に『こないだの美味しかったよ。今日のオススメは?』って言っていただけるのが本当に嬉しかったんです。

この時に有名銘柄じゃなくてもプレミア価格の銘柄じゃなくても、自分が好きで本当に美味しい物ならばお客様に自信を持っておススメできるし、それに満足していただいたお客様は必ず次も来ていただけると思ったんです。

『名も知らぬ銘酒を全国から』

浪江の時に名刺に書いていた文言です。

全国には有名になっていなくても美味しいお酒がたくさんあります。
雑誌に出ていたから美味しいお酒だとか、雑誌に出ていないから美味しいお酒じゃないと先入観を持たれるのが僕は一番残念だと思います。
それはなぜか?

その先入観が邪魔をして有名になっていない隠れた銘酒に出逢える可能性を、自分で下げてしまっていると僕は思います。

 

最近は日本酒も楽しくなってきて、まだまだ無名だけど美味しいお酒を取り揃えていまして、それをお客様とお話ししながら買っていただくのが楽しくて仕方ありません。

だって有名な銘柄じゃないのに僕とのお話で買っていただけるんですよ?

僕も自分で好きで扱っている銘柄ですし、より多くのお客様に知っていただきたいと思って扱っているので、それを買っていただけるのは本当に嬉しいです。

本当に美味しい隠れたお酒を探すには、専門店に行き店主さんと色々お話をされるのが一番いいと思います。
仮にお店に行けなかったとしても今はSNSという関係性を築く素晴らしいツールがあるじゃないですか。

実際に僕もSNS繋がりでお会いしたことのない方にお酒を買っていただいた事がありますし、逆に僕もお会いしたことがないけどSNSで繋がっている方から買い物をしたことが何度もあります。

これもコミュニケーションだと思います。

話が逸れてしまいましたが当店は一切プレミア価格の商品を扱っていないので、メチャクチャ高価な和酒はおいていませんし、今後も置くつもりはありません。

僕の持論ですが

お酒は飲んでナンボなので飾っておく物じゃないしコレクションする物でもないし、プレミア価格で買って飲むのであれば同じ金額で1本でも多くの美味しいお酒に出会った方がいいと思います。

 

福島県いわき市平で自分の好きな日本酒と本格焼酎、さらに自分で3年前から愛用している児島ジーンズを正規販売店として売ってる変な酒屋『酒のしのぶや』三代目店主(仮)の佐藤浩一でした。