今日はちょっと真面目に書かせていただきたいと思いますが、皆さんも今の生活が当たり前で何も気にせず生活していると思います。

僕も自分の生活は当たり前のようにあって、このまま酒屋を継いで酒屋として一生を終えると思っていました。

東日本大震災があるまでは。

 

 

 

僕は小さい頃から浪江町の駅前にあった小さな家族経営の酒屋として生まれ育ち、当たり前のように酒屋を継いで仕事があると思っていましたが、東日本大震災によって生まれ育った町を離れ横浜の姉の家で避難生活を送り一瞬にして仕事を失いました。

普段から連休は年に一度しかなかったので『連休が欲しい・連休が欲しい』と思って仕事をしていましたが、避難生活で仕事を失い2週間何もせずにいた時は自分でもおかしくなるんじゃないかという恐怖がありました。

 

仕事をしている時はソレが当たり前で、休みが欲しいと思うのも当たり前だと思っていましたけど、仕事があって働けてることが幸せで当たり前じゃなかったんだってその時に実感しました。

 

同じように自分の店で仕事をすることも当たり前で、人様のところで働くなんて思ってもみませんでしたし、またこうやって自分の店で自分の仕事ができていることに感謝しています。

 

基本的に人に指図されるのが大っ嫌いだったから家を継いだっていう理由も少なかれありますけど、避難している時に『この先どうしよう…。何の仕事をしたらいいんだろう…。何をして家族を守っていけばいいんだろう…。』って本気で悩みましたし、本気で考え抜きました。

 

そんな時にお声をかけていただいたのが一昨年まで約4年間お世話になった二本松市にある勢州屋さんの太田社長さんでした。

人に指図されるのが嫌だからという理由もあり自営業を継いだのに、声をかけていただき住むところと仕事を与えていただいて太田社長の元で学んだことは、僕にとっては大きな財産だし本当に勉強になりました。

 

なんかこんな書き方をすると批判されるかもしれませんけど、僕は東日本大震災で失った物もありましたけど、気づいたことや得られた体験・震災に合わなかったらわからなかったことが多くあり、僕の中では嫌な思い出よりも成長させてもらえた経験だったと今では思います。

 

決して震災にあって避難することが良い事だと言っているわけじゃないですし、今でも避難生活で不便を余儀なくされている方々も多くいらっしゃいますので、当然ながら震災や避難生活などない方が良いに決まってます!

 

これはあくまでも僕が現実に体験し思った事なので、くれぐれもお間違いなきようお願いします。

 

当たり前と思っている事が当たり前じゃなく、生きている喜びとか仕事がある幸せとか、一つ一つに感謝の気持ちを持ってこれからも仕事なり生活に活かしていきたいと思います。

 

最後にもう一度。

 

当たり前だと思っている事は決して当たり前じゃないんです。

だから僕はこれからも小さなことにも感謝していこうと思います。

 

これは僕の実体験から得た僕の教訓です。