◎━━━◎━━━◎━━━◎━━━◎━━━◎━━━◎○2007.7.8○第1号○
▽□▽※≪コンテンツ情報≫メールマガジン※
□●□※『FLVについて』※
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●━━■□今回の目次□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
1)FLV(Flash Video)とは
2)FLVの影響
3)FLVのメリット
4)FLVの利用シーン
5)FLVでサポートしているコーデック方式
6)FLVプレーヤーとその他のプレーヤーの比較
7)FLVの配信方式
8) FCSとは?
9)参考情報
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1)FLV(Flash Video)とは
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FLVは、Flash Videoファイルの略称です。SWFファイルから呼び出すことで
Flash Player で再生することのできる専用のビデオファイル形式です。

Flashでは Flash Videoを他のコンテンツ(静止画等)と同様に扱うこと
ができ、他のオブジェクトと重ね合わせ、スクリプト処理、制御を行うこと
ができる。

Flashと一体化して再生・表示できることが大きな特長であると共に、
FLVファイルは無劣化でAVIやMOVに変換することが可能であることも特徴である。
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2)FLVの影響
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インターネット上の動画は、Windows Media VideoやQuickTimeが主流であったが、
ユーザーはファイルのコーデック毎にプラグイン(あるいはプレーヤー)を
インストールする必要があった。

Flash バージョン6(Flash MX)から Flash Video (Sorrenson H.263の調整版)
がサポートされたことで、圧倒的なシェアを持っていたFlash環境を利用
することができ、ユーザが意識することなく動画再生を行える環境が整った。

これにより、従来のテキストと静止画ベースであったホームページが、
動画ベースへとシフトしていった。これにより、Webの表現方法が革新
されていった。

2004年以降、YouTubeやGoogle Videoなどの大手動画投稿サイトでも採用され、
インターネット上での動画の地位を確立している。
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3)FLVのメリット
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Flash製品の開発元であるAdobeは、Flashのメリットとして、下記のようなものを
あげています。

・すぐに見られる(普及率+クロスプラットフォーム)
『他の動画プレーヤーと比較し、圧倒的な普及率がある。』

・カスタマイズ(ルック&フィール+機能)
『自由にインタフェースを構築することができる。』

・インタラクティブ
(視聴者との積極的な関わり)
『FLASHを基盤に使うことで、スクリプトと連動させ、色々な制御が
可能となる。』
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4)FLVの利用シーン
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FLVは、主に5つの利用シーンで活用されています。

(1).動画コンテンツのホスティングサービスを提供しているサイト
(2).youtube等のサービスと組み合わせ、インタフェースを変更することで
独自のサービスを提供しているサイト
(3).FLVを活用することで、従来のWEBの表現力を単純進化させたサイト
(4).バナー広告に活用しているサイト
(5).動画ブログ

((1)の代表的なサイト)
・youtube
http://jp.youtube.com/
・ameba
http://vision.ameba.jp/index.do
・cnettv
http://www.cnettv.com/?tag=hd_ts
((2)の代表的なサイト)
・rimo
http://rimo.tv/
・ニコニコ動画
http://www.nicovideo.jp/

((3)の代表的なサイト)
・Trust The Map:Map
http://www2.foxsearchlight.com/trusttheman/main.htm
・アサヒビール(スーパドライ)
http://www.asahibeer.co.jp/superdry/
IKEA -KOM IN I GARDEROBEN-
http://www.kominigarderoben.se/

・TOWER of TERROR
http://www.tot1899.com/index.html

・Ralph Rocks
http://www.ralphrocks.com/

・wolfferstables
http://wolfferstables.com/wolffer_stables.html

・KIA MOTORS
http://www.kiamotors.com/

(4).バナー広告に活用しているサイト
・エキサイト
http://www.excite.co.jp/
・カルピスウォータ
http://www.calpis.co.jp/cm/cw_bus.html
・GYAO
http://www.gyao.jp/

((5).動画ブログ)
・mixi動画(mixiと連動)
http://video.mixi.jp/search_video.pl
・ameba(ameba visionと連動)
http://www.ameba.jp/
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5)FLVでサポートしているコーデック方式
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FLVでサポートしている、コーデック方式(動画及び音楽)は、以下です。

(1)動画コーデック(video format)
・On2 Truemotion VP6 bitstream format.
HP(http://www.on2.com/ )
『圧縮率はMPEG-4のサブセットとして出て間もなかったH.264/MPEG-4 AVCを
凌駕し、同様に高画質でありながら低スペックで再生可能とする
Windows Media Video 9 / VC-1よりも絶対的に高いとしている。』
(参考資料:http://www.on2.com/technology/vp6/ )

・Sorenson encoded video.1(Sorrenson H.263)
HP(http://www.sorensonmedia.com/ )
『ITU-Tにおいて規格化された動画圧縮方式の一つである。MPEG-4と同様超低
ビットレート向けに開発されたものであり、テレビ電話に利用されている。』

(2)音声コーデック(audio format)
・Raw PCM sampled audio content
・ADPCM(Adaptive Delta Pulse Code Modulation) audio content
・MP3_ENC audio content
・Nellymoser Asao (speech compression) audio content
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6)FLVプレーヤーとその他のプレーヤーの比較
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FLVを再生するプレーヤ(Flash player)と、その他のプレーヤについて
比較します。比較項目は、普及率、データサイズ、フォーマットです。

・Flash Player
普及率:97%
データサイズ:1.31 MB
フォーマット:FLV

・Windows Media Player
普及率:84 %
データサイズ:6.99 MB
フォーマット:WMV,AVI,MP4,MPG

・Quicktime Player
普及率:66 %
データサイズ:32.30MB
フォーマット:MOV,MPG,MP4

・Real Player
普及率:56 %
データサイズ:8.08 MB
フォーマット:RM,RAM,AVI,MPG

(2005/11/13:)
(参考情報:http://www.jeroenwijering.com/?item=FLV_Video_Compression
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7)FLVの配信方式
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Flash Video には、以下の3つの配信方式があります。

1)埋め込みビデオ
◆概要
SWF ファイルのなかに、要素のひとつとして、ビデオデータを埋め込む
タイプの方法です。

◆再生に必要なファイル
swf

◆配信、視聴の流れ
視聴者がSWFファイルにアクセスすると、SWF ファイルが視聴者のパソコンに
ダウンロードされ、埋め込まれたビデオを視聴できます。
ビデオデータはSWFファイルに含まれます。

◆特徴
・Flash タイムライン上で、ビデオのフレームを確認しながら、インタラクティブ
機能を作成できる
・ビデオの連続再生が約120秒を超えると、オーディオとの同期に問題が生じる
ことがある
・ファイルの長さは最大16,000フレームに制限される
・ビデオのフレームレートは、ベースであるFlashタイムラインのフレームレート
と同じにする必要がある
・ビデオを修正するごとに、SWF ファイルの書き換えが必要となる
・ビデオデータを含めて1ファイルとなるため、書き出しやプレビューにも時間がかかる

2)プログレッシブ・ダウンロード配信(擬似的なストリーミング)
◆概要
SWFファイルとは別に作成された、FLV ファイルを Web サーバーからダウン
ロードしながら再生するタイプの方法です。FLV ファイルは、ビデオのみの
データが含まれたファイルで、そのほかのボタンやアニメーションなどの
インタラクティブな機能は、すべて SW Fファイルに含まれます。

◆再生に必要なファイル
sef及びflv

◆配信、視聴の流れ
視聴者が SWF ファイルにアクセスすると、SWF ファイルと SWF ファイルから
呼び出された FLV ファイルが視聴者のパソコンにダウンロードされます。
ビデオを再生するには SWF ファイルとFLVファイルの両方が必要であり、
どちらが欠けても、ビデオを見ることはできません。

◆特徴
・FLV ファイルと SWF ファイルの2ファイルに分かれており、FLVファイルには
ビデオのみ、SWF ファイルには、インターフェースやインタラクティブ機能のみが
含まれているため、SWF のファイルサイズは小さく、読み込みや書き出しに時間
がかからない
・ビデオの再生にファイルサイズや長さの制限はない
・SWF ファイルのフレームレートと、FLV ファイルのフレームレートを同じに
する必要はない

3)ストリーミング
◆概要
SWFファイルとは別に作成された、FLVファイルをストリーミングで再生する
タイプの方法です。FLVファイルをMacromedia Flash Communication Server
MX (以下FCS)から配信することで、ストリーミング配信が可能となります。

◆再生に必要なファイル
swf/flv/fcs

◆配信、視聴の流れ
視聴者がSWFファイルにアクセスすると、SWFファイルのみが視聴者のパソコン
にダウンロードされ、SWFファイルから呼び出されるFLVファイルは、毎回、
FCSに接続して再生します。そのため、ビデオを見るには、常にFCSに接続可能
なネットワークに接続している必要があります。ビデオを再生するにはSWFファイル
とFLVファイルの両方が必要です。

◆特徴
ストリーミングの場合、FLV のプログレッシブダウンロードの特徴に
追加して以下のような特徴があります。

・FLVファイルはダウンロードされず、ユーザーのパソコンのキャッシュにも
保存されない
・ビデオチャットやイベントの生中継など、リアルタイムに映像を配信できる

●プレーヤの対応について

(1)Flash Player 6
・埋め込みビデオ(SWFファイル)
・FLVのストリーミング

(2)Flash Player 7
・埋め込みビデオ(SWFファイル)
・FLVのストリーミング
・FLVのプログレッシブダウンロード
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8)FCSとは?
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 FLVのストリーミング配信を行う際に利用するFCSは、Flashで作成した
インターフェイスを使ってさまざまなコミュニケーション機能を提供する
サーバソフトです。主に以下の機能を実現するために利用されています。

1. PCに接続したカメラやマイクの映像、音声をそのままストリーミング配信
(ライブストリーミング)したり、サーバ上に記録し、記録したファイル
として配信(オンデマンドストリーミング)することができる。

2. サーバログインしたユーザーが、サーバ上にあるデータを共有できる。
いちどログアウトし、再度ログインした時に、データの同期を取ることができる。

3. 1対1、1対多、多対多でのコミュニケーションが行える。

*これらの機能を使い、例えば、複数のユーザー間でのテレビ会議、テレビ電話、
アイデア次第ではリモート教育システムなどの構築も行えます。

また、PC(Webブラウザ)上で動作するFlashプレーヤには、FCSと連携する機能
が実装されています。これらはストリーミング配信のため、動画データは
基本的にユーザーの手元には残らず、著作権の絡むプロモーション映像などの
使用にも適している。

http://www.adobe.com/jp/products/flashmediaserver/productinfo/features/#f-1
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9)参考情報
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・wikipedia(Adobe_Flash)
http://ja.wikipedia.org/wiki/Flash_Video
http://en.wikipedia.org/wiki/Adobe_Flash

・かんたん作成!Flash Video 活用講座
http://www.adobe.com/jp/devnet/flash/articles/create_flashvideo.html

・FLVの特許について(FLVのパテント)
http://www.digitalpreservation.gov/formats/fdd/fdd000131.shtml

・FCSについて
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0502/15/news008.html

・H263
http://ja.wikipedia.org/wiki/H.263

・on2_VP6
http://ja.wikipedia.org/wiki/On2_VP6
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最後まで読んで頂いて、ありがとうございました。
shinon
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