□リヰタ少年。幵【 歌葬匣 】幵

声が嗄れ咽喉が焼け爛れる迄彼の名を呼び続ける 「…━***」

届かない君 届かない腐乱した俺の左腕

今宵も靡くカーテンコール 病的十九℃映画館 宴の幕揚げ


見知らぬ貴方が隣でスタンディングマスターベーション 拍手喝采 !!

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腐薬

「押し殺した言葉を もう一度言ってもいいですか?」








無言の電話が変わりなく続く

不器用な自分が凄く厭になるけれど 結局何も言えない

PiPiPiPPiPiPiPiPiPiPiPi.........................

隣の部屋で携帯アラーム

変わらず朝がやってきた

もう少し話していたい でも僕は素直になんて言えない

素直になんて成れない侭携帯料金だけが積もり積もりゆく

言い掛けた言葉 咽喉の奥で消えていった




他愛も無いお喋りをしよう

夜が扉を開けたなら何処までも続くお喋りを

朝が沢山の何かを別つ迄


でも 解らない事不安な事 咽喉の奥で噛み潰す

朝焼けの中真っ赤な携帯がキラキラ光る

髑髏のストラップがモノ言いた気にフラリフラ

僕の口を塞ぐ何時か見た彼女のスカート

ひらりひら ゆらりゆら

ひらりひら ゆらりゆらゆらり

何時までも目の前で揺れて僕の口を縫い合わせる



糸と針 其れだけで心が繋がるものならば

どれだけ楽に生きれるだろう

けどそんなんじゃ足りなくて そんなんじゃつまらない

糸と針 心と心を繋げられたらどんな世界?

雑な縫い口で繋ぐ想い

何時までも拭えない不安は途切れる事なんてないのかな


何も知らず受話器の向う君の声 泣いてなんてないんだ




太陽の光りが強さを増しゆく

お喋りの時間は御終いです

他愛も無いそんな時間が好きなんです

願い叶うならもう少し夜でいてくれれば

流れてない星 藍色じゃない空 幻想の星描き願うんだ



眠気襲う午前31時

おやすみの一言を引き伸ばす

胸騒ぎが治まらない太陽の下

裸で投げ出されたように無防備な僕

PiPiPiPPiPiPiPiPiPiPiPiPi.......................

隣の家で目覚まし時計の規則正しい機械音

何時もと変わらず今日もおやすみ

素直になんて成れない侭眠り貪る時間帯

言い掛けた言葉 咽喉の奥に呑まれていった



君が笑い何処か陽気に眠そうな声

おやすみの一言を僕が繰り返す

何時か見た僕の口を塞ぐ彼女のスカート

ひらりひら ゆらりゆら

ひらりひらひら ゆらりゆら

何時まで目の前で揺れて僕の口を縫い合わせる?





何時もと変わらない朝だけどモノ言いた気な髑髏が触れるから

ゆらりゆれるスカートの隙間から息を吸う

不器用な言葉で何から話そう

取敢えず 他愛ないお喋りの続きでもしてみようか

君の言葉が僕を甘く腐らす薬なのだから



ゆらりゆらゆら ひらりひら

ひらりひらひら ゆらりゆら


甘く甘く 他愛無く

クローゼット Child.

初めて袖を通したスーツ 不格好で堪らなく哂える

不似合いだと解ってたんだ でも欲しかったから買った

黒で立ち襟シャツが似合うスーツ

唯自分で居たかっただけなんだ


後ろ髪退かれる思いも片隅に在る

静かに静かに

似合わないからクローゼットに仕舞い込んだ


俺は俺で居たかっただけ

でもこんなにも不格好じゃ笑い声が気になって仕方ないだろ?


Misery

こんなにも哂える事なんてないよ





何時もと同じ格好で外に出る

此処に居るのは俺で其処に居るのは………誰?

カフェの窓に映る自分に問い掛けた



君は誰?



そんな問いは不毛なだけ

知ってるさ

哂うしかない 解ってる


通り過がる人 スーツがとても良く似合ってた

ホスト リーマン バンドマン

俺には無いもの 其の姿を追い掛ける俺の中

有り触れた言葉じゃ満たせる思いじゃないんだ

誰かに聞いても仕方ない

誰も教えてくれたりはしない 苦い珈琲氷で薄まる



街路樹は影落とし涼しさを運んでくる

寒さを覚えた腕をぎゅっと抱き締め足早に宛て所なく歩く

通り過がる人 時々声を掛けて来る

奇妙な気分に陥って 何だか自分を苛めてやりたい

そんな気分になったんだ


歩道橋の階段座り込んで人並み横目に膝を抱える

自虐的に哂う口端を隠して伏せた顔

誰でもいい 俺を引き裂いてずたずたにしてくれ

Misery

言葉に相応しい姿に変えてくれ




一年前もこうして居た

不似合いなパンツ姿で街に埋もれた




過去を見詰める視線の端に人の影

声掛けてきた知らない人

こんな俺でも欲しいと言った 呆れた思いと複雑な記憶

何故だか誰かに似てたんだ 声掛けてきた君思い出せない誰か

お似合いなスーツを着こなしてナンパのお誘い

可笑しくなって笑って走った


不様な自分から逃げ込んだショッピングモール

不似合いなTシャツ手に取り飛び出した

似合わないのは知ってる

だから何?

羨ましがるだけの自分がうざったい

そんな自分は邪魔臭い

自嘲気味にメールする相手は誰?



不毛な問いばかりが増えてゆく





不格好な姿の侭プラットホームで眠りに堕ちよう

脱ぎ捨てた何時もの服を破り捨てよう

クローゼットに仕舞い込んだスーツ

引き摺りだして鼻歌でも歌おう

羨ましがるばかりな俺がうざったい だから今迄通り

不格好でも着こなしてるフリをして歩こう





不意に聴こえたマーブルピンク おぞましい色で揺らめいてた

Misery

こんな俺を哂うか?

スーツ姿が良く似合ってた あの日の君

Misery

あの日の君 クローゼットに仕舞って閉じた

隣花火

何処かのマンションの屋上

立ち入り禁止の看板がはためいてる

南京錠で閉ざされた場所 壊してしまえば僕の城

誰も入ってこない 誰も入れない

丁度良い騒音と丁度良い疎外感


煙草と飲み物だけあればいい

気遣いなく落ち着ける此処が僕の城




門限までに帰らなきゃ そんな心配何時の話し?

補導員を撒いて逃げよう そんな障害何時の話し?





市バスに乗り込んで夕方まで眠ろう

堂々と眠れば何も怖くない

迷惑者の僕が寝息を立てる

目を覚ますと外は眠り掛けの世界

隣に居る君 彼方は誰?



眠ったフリで外を見る 無関心な群れが人恋し気

冷たい窓に当たる左腕と人の気配を感じる右腕

温度差。

隣に居る君 何処まで行くの?



夏の夕暮れ浴衣姿の他人 出店が並ぶ道路脇

扉が閉まって終点間近の停留所が遠くなってゆく

効き過ぎの空調で肌が痛い

団扇で扇ぎ歩く人の波が楽し気に見える

温度差。

隣に居る君 次は終点まだ降りないの?





人も疎らな街外れ バスはもうすぐ停まります

折り返し地点 もう一眠りすれば僕が降りるには丁度良い時刻

終着所は海の近く でも僕は其処で降りた事なんてない

暗黙の了解 降りずに上りの人が乗り込む

往く場所は海なんかじゃなく城だから

海月ばかりの海になんて魅力は感じない


きっと昼間の残骸ばかり

萎える気持は知らずにいたい 思い知るのは「何時か」でいい

一度降りたら戻れない気がした そんな思いはしたくない

目指すのは城


変わらない一コマみたいに今隣に居る君

他人と他人 交わらないでもきっと何も変わらない

終着点は海の匂いが漂う場所

さっきまで隣に居た君 席を立って階段を降りてゆく


交わらないでもきっと何も変わらない




そう何も変わらないんだ


此れは日常の一コマ さっきまで隣に居た君が隣に居ない










「花火でもしませんか?」





そんな一言で繋がる他人と他人

そんな距離感が隣花火しながら今笑い合う君と僕の繋ぎ方

梔子

蝉時雨泣き止まぬ夕暮れ


堕ちて行く太陽目覚める月


埋もれた子供が犇きあう


太陽は嫌い 俺に孤独を教えるから


月は好き 僕の孤独を忘れさせてくれるから




昼間の街中 楽しそうな声

殺してやりたくなる

アイスピック シャーペン ハンカチ 手鏡

殺せる道具は転がってる

捜さなくても何処かに存在する

何処までも不愉快 人知れず殺戮

ショーウィンドーに映った醜い俺

投げ付けた鞄が道路に落ちて投げ付けた靴に硝子の雨


皆々大嫌い




そうして昼は俺を粉々に砕いてく




月夜の街中 影落す足早音

抱き締めてやりたくなる

空気も風も音も 自分の影さえ

僕を殺す道具は転がってる

捜さなくても何処かに存在する

何処までも半端者 人知れず惨殺

誰かの瞳に映ったゴミみたいな僕

投げ付けられた言葉が降って投げ掛けた瞳に哂う雨


人間なんて大嫌い




其れでも夜は僕を隠して守ってくれる






被害者?加害者?

何を言ってるんだろう

皆被害者で加害者 傍観者なんて無いんだよ


誰しもが振り返る 其れが昼の街の在り方

誰も振り返らない 其れが夜の街のルール




人知れず殺しても 人知れず殺されても

文句なんて言えない 死人に口無し

階段に寝そべって仰ぐ空 色が違うだけで様変わりする世界

幸せで不幸せな場所


凭れ掛かった線路際の金網

浮かれた足ではしゃぐ他人

理性と本能どっちが勝つんだろう

駆け引きする自分の脳 下がるなら今





笑い合える他人が居れば

圏外の携帯が遮って笑みが零れる

繋がる手段は幾らでもあるのに 簡単に途切れる

公衆電話に駆け込んでアドレス帳開く

充電切れの音が悲鳴みたいだった





唯のプラスチックになった携帯

荷物だから踏み壊した



bood-by 振り返って手を振る


bye-bye 大嫌いな世界も何もない





僕は夜にも負けました


口は無いので喋れません 其れが此の世のルールです

たった二文字のLove song

地下鉄乗り継ぎ何処まで行こう

先なんて解らず走り出した足

未来も描けず戸惑う心 堪らなく寂しいのに声に出来ない

背中から寄り添う「死」の影

僕自身が生み出した腐った足跡

其れでも其れが堪らなく懐かしいのは何故?



行く宛てなんて無いのに何処かへ行きたい

足も手も在るのに何処へも行けない

閉じ篭った心が動き出せない




君の名前を教えて

呪文みたいに繰り返す 手に握った文字を振り翳す

泣きたい夜電話する僕 番号を繰り返し口にして君を想う

行きたいのに行けない 其れが僕の弱さ

情けない自分とに対話




Cry Cry Cry


君の声を聴かせて




重い足を引き摺る 怪我なんてしてない 痛いのは心

焦る感情と動き出せないジレンマ





地下鉄乗り継ぎ何処まで行ける?

蹲る僕は迷子の仔犬

誰か傘を差し出して 此処は雨が濡れる寂しい場所

誰か僕に気付いて 此処は風が通り過ぎる暗い場所


歩いて行けると信じていたんだ

迷いも無く道は続いてると

躓いた足下に小さな石ころ 擦り切れた手が痛くて歩けない

でも歩かなければ何も掴めない




君の名前を口ずさんだ

逢いたくて堪らなくなった でも僕は行けない

動かない足 繰り返し嘆く

行きたいのに行けない 其れが僕の弱さ

情けない自分との対話



Cry Cry Cry


覚えかけの電話番号 握り締め泣いた

行く宛てが出来たのに其処へは行けない

閉じ篭った心が動き出せない

地団駄を踏む地面が揺れる





地下鉄乗り継ぎ其の場所へ行きたい

混乱する頭でも確かな場所

動けないのは一人ぼっちのフリをする僕

真っ白な地図握り締めて泣いた

堪らなく惨めなのにカタチに出来ない

言葉にしたら消えてしまう

たった二文字の言葉なんだ でも怖くて言えない

涙でよれた地図が朧げに歪む



笑って泣いて 君となら歩ける気がした

読めない地図片手に買った切符

怖くないなんてそんなのは強がり

其れでも君を追うのは僕の傲慢 自分勝手な足





地下鉄乗り継ぎ其の場所目指そう

行けるかどうかなんて今の僕じゃ解らない

先なんて解らず走り出した心



何処まで行ける?

どうせ行くならあの月の向うまで

握り締めた手に一枚の切符

呟く声 君に届けたいたった二文字の歌

ヒトリヨガリ

夜が覆う 大嫌いで大好きな夜

今日も眠れない

昨日も眠れなかった

其れが俺の普通で 其れが日常

安息が欲しいなんて甘えた台詞を言ってみる


虚しいだけ




電気の灯った小さな箱

意味の無い言葉の羅列を並べてみる

意味の無い言葉でも 折り重なると立派な狂気

色濃く染まる藍色の空




眠れない

眠れない

眠らない?

眠れない。

眠り方って如何やるんですか?

甘え腐った台詞を吐いてみる

馬鹿々しい




舌先にデパスを乗せる

一錠じゃ足りない二錠でOK?

トリップ出来る量じゃない

解っていても呆ける事くらいは出来るだろ?


何事も無かったように

何事も無いから? だから今日もベッドでイメトレ





マスターベーションぐらい赦されるでしょう?


どうせ噛み砕くしかないんだから

甘えた指で刺し殺す




ベッドの中でのた打ち回る

独り善がりな慈善事業

心地良い事なんかじゃない 意味なんて求めてない



蝶番で繋ぎ止められたら そんな幻想を夢見るんだ

不埒な夢だと哂って下さい

破廉恥極まりないと蔑んで下さい


なんてマゾヒストな言葉を漏らしても

サディストな俺は潜んだ侭







夜を泳ぐ子供の群れは何時も何処か寂し気
繋いだ手も何時かは離れる

解っていても今だけは そう願って繋いでる

携帯電話片手に迷い込んだ宝石箱は綺麗なんかじゃなくて

ビルとビルの隙間から 何時も影が手招いてる


寂しさで擦り寄らせた肌は切ない匂いしかしない

取り残されたように立ち竦む街頭の下は あまりにも惨め

其れでも泳がないと呼吸が止まる

だから泳いだ



夜の街に彷徨う子供は魚の群れ

寂しがり屋の強がり



其の中に居たのは 同じように呼吸困難の自分








何事も無かったから

何事も無かったように 今日もベッドでイメトレしよう


切ない匂いは一人でも作れる





「マスターベーションってなんですか?」








ヒトリヨガリって 何だか卑猥な単語です。



・…━Stupidity

降っても晴れても

走り出したくなる こんな雨の日には

雷雲が犇いてて胸が高鳴る

飛び出して歩道橋を渡って 信号待ち

注意しての黄色 赤 赤 赤 赤 赤 赤

青になったら駈け出そう



降っても晴れても



飛び出したくなる体

降っても晴れても

追い駆ける声

雨の日でもきっと今なら大丈夫?



ピリピリと痛む腕はぱっくりと柘榴色

塞がりかけた其れが少し寂しい

二酸化炭素に埋もれて呼吸が落ち着かない

口移しで酸素を下さい

溺れた魚の僕に 口移しで「愛」を下さい



其の腕で壊して

其の腕で引き裂いて

其の口で喰い千切って

其の瞳で貫いて



踏み切りの音が鼓動と重なる

カンカンカンカンカン......

こぎみ良いリズム 

カンカンカンカンカンカン......キキィ━…・・・        ドンッ。



誰かの終りの音が聞こえた

だから注意して往こう

君の処へ 鴉の鳴き声を追い風にして




台風が来る

僕の中にも僕の外にも

邪魔されると熱くなる 其れが人間の心理なら

乗っかるのも悪くないよな





降っても晴れても

追い駆ける落ちる影

雨の日でもきっと今なら大丈夫

荒れた呼吸で駈け付けるから

口移しで酸素を下さい

口移しで「愛」を下さい




浮世だった雨の日

其れは落ち着かない呼吸で刻めばいい




降っても晴れても









降っても晴れても。

Junk sky

置き去りにした空が在る






コンビニ袋提げて小走りに過ぎ去った夜空

歌を口ずさみ歩いた昼空

缶珈琲飲みながら白む月追った夕空

花火咲く暑苦しい夏空

雪も降りそうで重い冬空


潰れそうな切なさ抱いて仰ぐ星空




涙堪えて想う

月夜は何処までも蔑んだ瞳で哂うから

苦しくなっても振り向かない 失くした声が壊れていく

思い出せば苦しいのに 棄て去っては歩けない

不器用な歩みに乳飲み子すら哂う


過ぎ去った季節の数だけ空が積もる

隣に居た人 風の匂い 雑踏の声 空気の温度

綺麗に写真立てに飾れない癖に

アルバムに仕舞わないと崩れそうになる

子供の頃見上げた空は寂しさ歪む曇り空




ショートケーキの苺を喰った

夏祭りの林檎飴を喰った

水槽の中泳ぐ金魚も喰った

空虚な空が広がっていく

手にしてる赤いヨーヨーが弾けて切なくなった




大切な空程苦痛になる

惑い無く 苺のように林檎飴のように金魚のように

喰らう事は出来ない

其れでも其れは大切で愛しい






此の手で掴む空

其れは何時も痛みを運ぶ でも

潰れそうな切なさ抱いて仰ぐ星空

今も等しく愛しくて

重ねた声だけがぽつんと空気に溶けてゆく

少し生温くて 少し空々しさを置いて


求める空の色すら決まらない

拾い集めたガラクタ空は 不器用な僕に寄り添って

何時か僕が棄てる空を眺めるのかな






遣えない脳が

君との空を記憶する



Sky which waive

空 to 僕

僕 to 空

The sky waives me?

憐れまないで 電話越しに瞬く空見上げる君


優しさ含む今宵の夏空

玩具友達

手を解いて追わずに噤む

毒々しいまでに子供だった君は今も元気ですか?




俺はあまり君の事を覚えていない

「元気だった?」其の一言はもう言わない

何処かで生きてるのなら 幸せであればいい

俺が残した疑問を喰い散らして


興味の無い人は冷たく刺し殺し

大事な人は舐め尽す

其れが君のスタンス

カタカナをよく使う事だけは 何故だか鮮明に覚えてる

強過ぎる痛みに怯えたのは俺だったね

「ごめん」なんて御座なりな言葉 言えば言う程嘘臭い


見透かされたような気がしていた

何時も見られてる気がしていた

其の目は真実だけを写すから 綺麗過ぎて怖かった

切り取った世界は溜まっていくだけ?

「ありがとう」其れは自分が救われたいだけ

胡散臭い笑顔が 世界の果てみたいだった





死と獣の匂いがした

血の味が纏わり付く言葉を吐くように零し

深く侵蝕されてゆく感覚ばかりが冴え冴え

ゲート


俺は自分を見失っていった

君の視線が怖くて目を潰した

「好きじゃなかった」今じゃもう解らない

重要な事じゃない 其れは黒く黒く



街中で擦れ違う事はきっとある 狭い世間狭い世界

挨拶なんてしないで生きよう

気付いたとしても其の侭で

俺はきっと気付けない だから笑い合う事もない







十一月一日

勝手気侭な発情果実

さよならの理由は言わない

捜した事も一度もない

だってきっとそんな事に意味は無い

俺は君が求める理由を持ち合わせていないから

繋いだ解いた 鳥居の影

唯君を畏怖し 「さよなら」

「戀人」よりも濃く薄く「玩具の友達」だったんだ

毒々しい 綺麗な君


もう帰る時間だよ 母親が手招いてる

焦げる夕焼けを背負って「ばいばい」

Last Live

叫びだした夜空を背に飲み込まれた箱

足跡ばかりの騒音が

泣き声を消すのに丁度いい そう思った



ライブハウスで眠りたい。




鈍く響く音が好きだった

其の坩堝の中で眠るのが好きだった

纏わり付く声が掻き乱す其の場所が好きだった


外まで届く煩い音

手繰って逝けば闇の階段

小さな空間の小さなステージ

駆け上れば君も僕も立派な主役

見上げた景色は色が騒がしくて疲れる

だから目を伏せて階段に座るのが好ましい

未成年だからって責める人も居なかった


煙草も酒も

満たすように飲み棄てた




五月蠅い声を聞くよりも

煩い声を聴いていた方がいい

周りの人が嫌いだった

殺したかった

望めば叶う 手にして壊す

嗄れる迄泣いた夜

広がった孤独の色が腐った林檎みたいだった



五月蠅い声しか聞こえなかった頃

いい子の僕

悪い子の僕

抱き締めて欲しいなんて言えなかった


キスが欲しいだけの餓鬼だなんて 恥ずかしかった




煙草を吸うと思い出す

潜り込んだトンネルの中で這いずり回った蟲

僕等だけが世界だった

ステージに立つ人の影と追う人の影 其のもっと後ろで座ってた僕

縁取られた景色が眠さを誘う

ベッドでもソファでもなく 手摺の下と階段が寝場所

くるくる変わる照明色が懐かしく

太鼓の音が子守歌

綺麗なものだけを喰っては生きていけない

其れが現実だったんだ


汚いものを喰らうには 少し潔癖だっただけ

痛みが刳れる





泣き声を受け止めて欲しいと 思えない時は多くて

一人で泣きたくなる

月さえも哂う夜だから小さな箱が不釣合いで不似合いで

好都合でお似合い


眠れない夜は煩い世界に浸りたい

押し殺す声を乱して押し潰す鈍器が

可笑しいくらいに欲しくなる




最期の夜に脱ぎ棄てた服が

数え切れない痛みを残した

眠れない夜は戻りたい場所が在る

飴玉を噛み砕きながら

そんな事を僕は思ってた