順風満帆だった
オィラの神輿人生
どこの担ぎ場でも
顔見知りが多くなり
町会青年部の兄弟會とも
仲良く担ぎまくってた
いろんな人と知り合ったけど
最高のツレと出会う
隣り街の町会青年部にいた
同じ歳のMと言う奴
Mの中学時代なんか
ハチャメチャで
後輩から一目おかれる
ヤンチャな奴だった
かなり気が合い
會の中でも
同じような中間管理職的な
位置にいたオィラ達
はな棒担ぐのも
ケンカをするのも
酒を飲むのも一緒
いつもツルんでた
そいつが結婚する事になり
神輿を引退すると
告げられる
超~淋しかったぁ
それは兄弟會の後輩も一緒
みんなMの人柄に
着いていってた
奴らばっかだったから…
その次にMの代わりに
ポジションに就いたのが
これまたオィラと同じ歳のK
こいつは神輿を
担いでいても
目立ちもしない地味な奴
地元後輩にも
あまり知られてないような
感じがした
でもさ
同じ立場の存在
幹部会とかには
出なきゃいけないから
気がつくと
一緒にいる時間も増えてた
だけどKは
自分が立場が上になったら
後輩に上から目線の
威張りん坊に
なっちゃったんだよね
上下関係はあっても
多少は和気あいあいでいた
Mとは全く違う
後輩の締め付けが出てきて
後輩も着いてこない
それを周りが
注意しても直らなくて
だんだん
孤立状態に
なっていったんだろうね
そしたら
今度は金で後輩をつるように
なんなんだなんて
思ってたけど
オィラの後輩でもないし
ま、いっかって感じ
Kも必死だったんだろ
後輩を作るのに…
そんなこんなで
30代後半になってた
上は上で
引退しないし
いつまで経っても
中間管理職のまま…
でも楽しかったから
よかったのかな
Kは、あいかわらず
威張りん坊だったけど
続く…