先日、自分の業界歴を語るうえで欠かせない埼玉県のあるホールが11年の歴史にいったんの幕を閉じた。まあまあ大手の法人なので経営がどうとかいった理由でなく賃貸で入居していたビルが再開発のため建て直されるという理由だったようだが、いわゆるカキイレ時な年末年始を目前にして店を閉めたその姿は実に潔い。

おもえば昔からそこは潔い営業スタイルだった。まだ雑誌系やライター系のいわゆるイベントはほぼ皆無なとき その店ではじまった しんのすけプロデュースイベント正夢。いまどきプロデュースと聞くと右も左も分からないど素人がやらかした茶番を想起するひともいるだろうが、当時のそれは本当の意味でプロデュースしていた。具体的なところまで詰めるから当然 実戦なんてしない。設定発表もありな頃だったのである決まった時間になると設定発表したりホワイトボード使って設定看破のための講座をしてみたり、ときには奥義を使ったネタなんかもやったものだ。ここのところの猫も杓子も来店取材みたいな流れは昨日デビューした若手だろうが何だろうが来店だけならできちゃうから。

話がそれた。


自分とそしてその店とで作り上げるイベント正夢は打つのだったらこうしたい。玉を出すならこうしたい。打ち手の代弁者としての自分とそして店との思惑がしのぎを削る、わりと盛り上がる1日になったものだがイベントがひとつの成功をみた理由は、店の責任者つまり店長が潔かったことだ。

当日いってみたら打ち合わせとまったく違う、とうてい店が大赤字になること必至の配分になっていたり。S大戦という設定1でも出玉率が100%を超える機種があったときなんかどうせ出るなら全ロクにしちゃえば良いじゃない。店長の一声で実際にやったら台平均5000枚超なんてこともあった。

もちろん出す出すだけで店の営業は成り立たない。出すときは出す、絞るときは絞る。店の潔さに感化されてかどうかは知る由もないがそういった土壌があったからこそ当時その地域はプロまがいの子らがだいぶヒリヒリと立ち回っていたと耳にする。

まさしく「俺たちのパーラー」がそこにあったわけだ。


時代はかわってパチスロは新基準機の波が訪れようとしている。絆はじめロクがロクの動きをする機種だけならこうも改まらないのだろうが、仮にある日ある店で強敵全ロクだったとしてもそれが発表できない現在、打ち手が体感するところはあって1/2まで。強敵ならまだしもこれからは純増1.5枚の千円40G超な機種が当たり前になる流れのなかで信じられるものは己の体感。より一層この風潮はつよまりそうだ。

幸い自分はパチスロの専門家としてこの業界に携わっている。一般の打ち手にできないメーカーへの取材、ホールへの取材、関係各所への取材を責務としてやらねばならない立ち位置にいる。衛星放送にてパチスロ~ライフという番組を実にゆるーい感じでやらせて貰っているがネット配信全盛のいま、全国にあるだろう「俺たちのパーラー」をゆるいの反対、きつい。それもだいぶキツめに徹底取材する番組を立ち上げることにした。

相方はこれまた潔さが持ち味のウシオ。いやむしろ潔いまえに純粋。その純粋さがそうして社長になりたい、その一心で起業してみたり。自分が飲める場所を確保したいから飲食店をはじめたものの1年に1回くらいしか行けないとこだったり。はたまたパチンコ屋のオーナーになりたいからという理由でなったものの盛大にコケてみたり。最近は会話してるときクチビルが小刻みに震えるというのがネタになってるようだけどアレ実は純粋すぎるからこそ重ねた苦労の結果が唇を震えさせちゃうの、前はあんなじゃなかったし。

話がそれた。


そのウシオとふたり、全身全霊かけた番組はじめます。ホール徹底取材番組その名も…

「俺たちのパーラー」

毎月第1金曜日、第3金曜日に配信予定。

宜しくお願い致します。