すごい科学技術! | 稲葉紳一のブログ

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すごい科学技術!

 火山から大量に噴出するものの1つであるシラスから、火山ガラス成分(石英や長石などの鉱物成分)を取り除くことで、二酸化炭素の発生を抑えたコンクリートの材料生成が可能になる。

 なお、シラスとは、「シラス台地」と言われるように、地上に大量に堆積したものである。この堆積したシラスとは、火山が噴火した時の火砕流が堆積したものである。マグマに含まれる成分の性質上、九州南部の火山で火砕流が多く発生するため、このシラスも九州南部に多く存在する。成分は、珪酸(ケイ酸)や酸化アルミニウム、長石、石英等の火山ガラス質(鉱物)等である。

 水はけが良すぎるため、シラス土壌では稲作ができず、サツマイモの生育に適しているため、昔から盛んに栽培され、このサツマイモを飼料として独特な風味をもつ黒豚が育てられている。

 

 なお、シラスは以前からコンクリートの材料として利用されていたが、ガラス質を取り除くことで、より強度の強いコンクリートの原料として利用できるようになった。今までのシラスを使ったコンクリートは、漆喰(しっくい)に似た性質があり、劣化しにくいものの強度が弱い性質があった。ガラス質を除くことで、強度のあるコンクリートの材料となる。また、従来のコンクリートを作る工程に比べ、シラスを使ったコンクリート製造では、二酸化炭素の排出を大幅に減少させることができる。