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- X(旧Twitter):ちょっとした雑談
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カクヨムにて、
を新規投稿しました。第六章スタート!。
- あらすじ:不遇な生い立ちの王が百年戦争に勝利するまでの貴種流離譚。フランス史上最悪の国王夫妻——狂王シャルル六世と淫乱王妃イザボー・ド・バヴィエールの10番目の子は14歳で王太子になるが、母と愛人のクーデターで命からがらパリから逃亡。母が扇動する誹謗中傷に耐え、19歳で名ばかりのフランス王に即位したシャルル七世は、没落する王国を背負って死と血にまみれた運命をたどる。
紹介を兼ねて、今回の更新分から一部引用します。
第五章から第六章へ——。
勝利王の書斎は、歴史小説の幕間にひらかれる。
こんにちは、あるいはこんばんは(Bonjour ou bonsoir.)。
私は、生と死の狭間にただようシャルル七世の「声」である。実体はない。
生前、ジャンヌ・ダルクを通じて「声」の出現を見ていたせいか、自分がこのような状況になっても驚きはない。たまには、こういうこともあるのだろう。
ただし、ジャンヌの「声」と違って、私は神でも天使でもない。
亡霊、すなわちオバケの類いだと思うが、聖水やお祓いは効かなかった。
作者は私と共存する道を選び、記録を兼ねて小説を書き始めた。この物語は、私の主観がメインとなるため、歴史小説のふりをした私小説と心得ていただきたい。
便宜上、私の居場所を「勝利王の書斎」と呼んでいる。
作者との約束で、章と章の狭間に開放することになっている。
新章・本編に入る前にいつもの慣用句シリーズですが
実は、今回のやつは百年戦争時代と無関係ではなかったりする。
恒例のフランスの慣用句シリーズ、前章からの流れを汲むならこれしかない!
"La caque sent toujours le hareng."
直訳すると「ニシン樽はずっとニシン臭い」
その意味は、内側に染み付いたものが外側に漏れている。
樽に詰め込まれた「塩漬けニシン」の臭いは強烈で、いつまで経っても生臭さが消えない。そこから転じて、高い身分や地位・莫大な財産を築いた成り上がり者は、その出自の卑しさを完全に隠すことはできず、下品さがにじみ出ている。お里が知れるとか、血筋は争えないとか、そういうニュアンスだ。
言葉の矛先が誰であろうと、正直、あまり聞きたくない言葉だな……。
発言者は、マウントを取って優位に立ちたいのだろうが、他人をけなす言葉そのものが下品であることに気づいていない。自分のみならず、高いポジションを築いた祖先とすばらしい出自に泥を塗っているようなものだ。
続きはカクヨムにて。
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▼第六章〈ジャンヌ・ダルク謁見〉編
\ここから下は自著の紹介/
自著など
📕最新作:アレクサンドル・デュマの未邦訳戯曲『シャルル七世とその重臣たち』
全五幕の歴史・悲劇を翻訳。現在、カクヨムで公開中。
📕新刊:十九世紀の異端科学者はかく語る: ダーウィンの愛弟子ラボックの思想と哲学
ジョン・ラボックのエッセイ『The Pleasures of Life』第一部を書籍化。
訳者・序文で「ダーウィンとラボックの師弟関係」を書き下ろし。
📕既刊:神がかりのジャンヌ・ダルクと悪魔憑きのトリスタン・ル・ルー
2022年10月21日、シャルル七世即位600周年記念に書籍を出版。
デュマ・フィスの未邦訳小説を翻訳しました。