1月7日から始まったラボッさんのエッセイ、第二部を始めました。

 

『19世紀の異端科学者はかく語る:人生を楽しむ方法』

 

〈第一部〉

  • PREFACE 序文
  • #1 幸せになる義務
  • #2 義務を果たす幸せ
  • #3 本の賛歌
  • #4 本の選び方
  • 付録:19世紀の科学者が推薦する本100選
  • #5 友人の祝福
  • #6 時間の価値
  • #7 旅の楽しみ
  • #8 家庭の喜び
  • #9 科学(1)
  • #9 科学(2)
  • #9 科学(3)
  • #10 教育・学習

〈第二部〉

  • PREFACE 序文、再び
  • #1 野心(1)
  • #1 野心(2)

 

 

 

 

「野心」の章は、有名・悪名高い王侯がぞろぞろ出てくるため、

翻訳作業とは別にあれこれ調べるのが大変でしたが、

刺激的でとても楽しかった!

 

個性が強過ぎる王侯貴族(主に暴君)は、

当時の人からすれば恐怖と迷惑でしかないですが、

後世の私たちが「物語」として見る分には

魅力的なキャラクターに違いない。

 

いつものように引用をいくつか。

 

「名声の本質」と「名前が知られる」ことを混同しないように。
記憶に残ることは、必ずしも良いことで有名になるとは限らない。

 

 

この言葉(↑)は、

最近の、回転寿司店で悪ふざけ…ではすまない

行為をした連中を思い起こさせます。

 

 

名声と並んで悪名もある。
不幸なことに、名声と悪名で知られている人はほとんど同じで、両方が混在している人も少なくない。

記憶に残るより、むしろ忘れられたいと思う人もいるかもしれない。

 

 

ローマ皇帝のネロやコモドゥス、

イングランドのジョン王やリチャード三世は知ってますが、

メッサリナとヘリオガバルスはまったく記憶になくて、

調べたら想像以上にえぐかった。

 

失政を犯すのはましな部類で、

無能、強欲、残虐であることに加えて、

口に出すのも憚られるような

倫理に反する卑猥さを兼ね備えていると、

表立って語られにくくなるのだろうか。

 

政治的な謀略で貶められることもあるだろうけど、

すべてが嘘とも思えない。

 

 

 

悪名高き人物だけでなく、英雄的な名君も登場します。

 

前回でも名前が挙がったアレキサンダー大王とナポレオン、

スパルタ王のレオニダスとか…

 

なお、ラボッさんは

ナポレオンを「英雄ではないが天才」と誉め?つつ、

フランスが劣化・弱体化した一因と見なして、

軍事的才能とは別のことを評価しています。

 

それから、私が注目したのは、

日本ではほぼ知られてないレグルスについて。

 

レグルスと聞いて、まず思い浮かべるのは星のこと。

恒星占星術でも「獅子座の一等星」として出てきます。

 

でも、ラボっさんのエッセイの文脈だと人名なのでね。

 

日本語で検索しても星のことばかりで、

人名はさっぱり出てきません。

 

英語の人名で検索して、

候補者の中から該当する人物を探すのは

大変でしたが、ついに見つけました!

 

ラボっさんがしばしば引用するキケロが

高く評価しているアティリウス・レグルス。

絶対、この人だ!!

 

西洋史・西洋哲学・西洋美学の分野では重要人物らしい。

 

 

 

 

せっかく調べたことだし、

レグルスに関するエピソードを

エッセイの文末にまとめました。

よろしければご参照ください。

 

今回はここまで。

 

アメブロでピックアップしているのは、印象に残った一部分のみ。

原文を読んでいただけたら、より理解が進むと思います。

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