このたび、母が退院し、そのまま施設へ入居しました。
実家へ戻らずに、今後はホスピスを兼ねた施設でお世話になります。
立地や面会時間の兼ね合いで、いままでのように勤務後に様子を見に行くことはできません。
でも、よく考えたら、入院中以外ではそんなに頻繁に会いに行っていた訳でもなかったな〜。
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母がALS発病後に入院したのは、今回で3回目。
介護認定のレベルが影響しているのか、今回はいままでの病棟とは別エリアで、患者さんの雰囲気もちょっと違いました。認知症の方が多かった気がします。
母は介護レベル高いけど認知症ではありません。
面会へ行くたびに、母が見聞きしたカオスな入院生活が話題にのぼりました。
トイレから戻ったばかりなのに「おしっこでちゃうー」と叫びながらナースコール連打している方。
食事を手当り次第に投げつけている方(投げつけるモノが食べ物ならまだマシ)
点滴をすぽすぽ抜きまくって、患者さんも備品も血だらけのベッド(治療の為にも、患者さんが勝手に動かないように軽く拘束した方がいいと思った。でも、人権的に問題になりそう)
お世話する看護師さんへの暴言、暴力(認知症だから力加減しない)
看護師さんを使用人か部下と勘違いして、超エラソーに指図し、こき使っている方。
イタズラでは済まされない備品の破壊行為。
メディアを通じて介護現場の話を聞きますが、現実は想像以上に刺激的で、たじろぐものがあります。
病院勤務されている方の献身に、頭が下がる思いです。
自宅で身内を介護されている方は、なおのこと
特に、コミュニケーションが困難な患者さんに対する「あしらい方」は尊敬に値します
これは、うちのキッチンにあるくまスポンジ。
ブログの内容とは関係ありません☆
今後、4回目の入院があるか分かりませんが
母から聞いたとっておきの話があります。
夜間、母がトイレへ行こうと車いすでナースステーション前を通りがかった時。
夜勤の看護師さんはみんな出払っていて、よく病棟を徘徊している患者さんがいました。
ナースステーションの奥へ入りこみ、デスクをガサ入れしています。
いや、ガサ入れならまだしも、母がよく見ると、大量の書類(おそらくカルテ)をド派手に破きまくっているではありませんか
母は、「きゃー!大変!!」と思いましたが、病気の進行により喋ることが出来ません。
この事態を、病室のどこかにいる看護師さんに知らせるために、フロア中に聞こえるように激しく手を叩きました。
看護師さんが病室から顔をのぞかせ、母の剣幕と手招きに気づくと、すっ飛んで来たとか。
後日、母が「ナースステーション荒らし」の徘徊患者さんとすれ違ったとき。
その患者さんは、とてもいい笑顔で拍手してくれたそうです。
顔を覚えられちゃったわー(母談)
きっとその患者さんは、イタズラを褒められた(拍手してくれた)と思ったのでしょうね
分別のつかない小さなお子さんが、ティッシュやトイレットペーパーを盛大にまき散らすのと同じように。
第三者から見れば、憎めない患者さんですが、
看護師さんの立場(後始末…)を考えると気が遠くなります。本当にお疲れさまです。
先日、少しでも激務の気分転換になればと、ナースステーションに差し入れを渡したら喜んでもらえました。
うちは退院するけど、きっと病院は今日もカオスだろうなぁ。
▼2月のお茶会を企画中
退職が目的でなくても(退職でも続投でも)お茶会で話したいキモチひとつあれば参加OKです。
これまで面識ない方もお気軽にどうぞ。