私はこのブログで死後の世界について度々話題にしているが,どうしても解せないことが幾つかある.その一つは「分け御魂」の問題である.波動の法則の足立育朗氏は過去の講演で次のように述べていらっしゃる.一部抜粋を次に記す.

      足立育朗講演会 「波動の法則」
      1996年4月29日 ・ よみうりホール

 後半3ページ目  …ここで、ボディを置いてですね、地球という星でスタディをして体験して味わって役割を終えてこの(地上)80kmのところ迄来る位予定のプログラムされた振動波になりますと、ここで、原子核の集合体は選択を自由に更に地球という星の文化に調和のとれた役割をするサポートをするか、若しくは、ここから他の星へ時空間移動して自分の新しいスタディをする為の星を選ぶか、或いは、自分の本体の存在している星へ戻るか、色々なことをここで選択するというんです。


自分の本体の存在している星へ戻る」とはどういうことか?「自分」とは死後の霊体の事であるが,本体があるということは今現在生きている私の肉体に宿っている霊魂は分霊,即ち,分け御魂ということになる.本体は一体どこにあるのか?どこの惑星に本体があるのだろうか?これは死んで肉体を離れてから霊界で一定期間過ごさないと分からないのだろうか.
 一方で,浅野和三郎氏の著書にも上記と同じニュアンスのことが記されている.

…そして,この霊が上から同系の類魂達の結束を行ふので,霊的進化の各段階に置かれたるこれ等の魂達は,相互の間に熾んに反射作用を営むのである.かるが故に,私が霊的祖先と呼ぶのは決して自分の肉体的祖先の事ではなくて,実に同一霊によりて自分と結び付けられたる魂の祖先の事を指すのである.…

この一文では俄かに解釈は困難なので,より詳細に勉強してみなければならないが,「類魂」とは分け御魂のことであろうと推察される.要するに,「霊的祖先」という大本の霊魂の本体が存在するらしい.
 とはいえ,死ぬのを唯漫然と待っている様では生きている意味がない.私が死んで後,本体に帰る前に是非この今世でやっておかねばならないことがある筈である.それをやらずして,霊界に帰還出来るものか?私は死後霊界に移ったら,この地球地上にはもう二度と戻って来て転生しないつもりでいる.何故なら,この惑星地球の文化は太陽系内の他の惑星に比べると遥かに低級で,本質的な事をあまりにも無視し過ぎる社会だからである.その為にはこれまでの自らの宿業を今世で全て解消しなければならない.その宿業解消が病気であったり,様々な逆境であったりする筈である.それらを全て乗り越えて死後霊界へ移ったら,直ちに霊魂の何たるかを学び,足立氏や浅野氏が述べた「本体」とやらに何としても戻らねばならない.生き乍らにして自分の霊体の大本の本体が一体何処の星にあるか,或いは,何故今世でこの地球地上に生まれ出なければならなかったかが分かればいいのだが….

文献
1) 足立育朗講演会DVD 「波動の法則」,形態波動エネルギー研究所,(1996年4月29日).
2) G. カミンズ・浅野 和三郎 訳:永遠の大道,潮文社,p.72,(1985).