故城戸縁信氏はこの御神示「勝者の理論は天が裁く」の最初に「はじめに」として次の一文を載せている.
 「吾々地球人は,自らの我欲に邪霊を呼び込み,その結果,戦争・闘争を行うことを当然のように思い込まされて来た.これが犯罪や戦争に繋がっている訳である.今日,教育・スポーツ・商売・昇進など全てにこの競争が行われ,その度に『御法度の心』を起こしている訳であるが,この御法度の心,即ち,『悪想念』の集積の噴出する処が”犯罪の生ずる処である”と教えられている.そして,犯人だけを捕らえて裁いているが,よく考えてみれば人類意識という巨大な想念を地球人全体で破壊的に造り上げているのであるから,誰かが一寸した動機によって破壊(犯罪)を実行するという結果になるのであろう.従って,いくら制度をいじくってみても,万人が御法度の心を起こし続けている限り犯罪の尽きることがなく,戦争の危機も去らない訳である.吾々は早くこのことを世に知らせる義務があると思う.」
 では,前回の続きを学んでみよう.

 御神示No.22「勝者の理論は天が裁く」取次の神より -続き-

 地球上に於ける「勝者の理論」とは,武力,財力,知力を背景と為したる猾悪*1なる自己保身の理論を申し,何れの世にも此の勝者の理論は正義の美名に隠れて世の王座を専有し,以て世の従者を蹂躙*2し,勝者の理論にて取決めし善悪にて弱者を裁き来たるなり.
 地球社会に於ける戦勝国は,勝者の理論にて敗戦国に戦争犯罪人を造りてこれを処刑せしも,其の勝敗の立場が逆なる場合,其の処刑されし者達も逆とならん.
 是くの如く「勝者の理論」と申すは,諒天則に適いたる理論にては非ざりて,自己保身の為に他に犠牲を強制為す狡猾なる理論なり.斯くなる理論にて他を裁きし者達は天則に適わざる事夥しく*3,何れ天則は彼等の罪状に等しき丈此を裁かん.
 今日,現世にて無実の罪に裁かれて号泣する者達,理由なき被害に逢遇*4して激憤する者達,前々の世にて人を裁きし宿業の者達多きなり.
 古往今来,地球社会に於ける犯罪の多くは,「因果は巡る」の法則と共に流転し尽くる事無きなり.此の裁き裁かれの流転に終局を与えんものは,万人が「御法度の心」を起こさざる外手段無きなり.
 汝等「宇宙の理」を学ぶ者達,御法度の心を起こさざるべし.若し汝等が前々の世にて他を裁きたる宿業を有せんとも,御法度の心を起こさざれば事無きに至るなり.汝等も「因縁相成就」と申すに有らずや.仮令裁かれん値の「因」有りても,且*5に「縁」を与えざる限り芽の出ずる事無し.
 更に汝等が感謝の念にて暮し,愛と奉仕を続けん者有らば,其の行いたる功績に拠り徐々に其の「因」をも消滅為す様神霊が図らうなり.
 「宇宙の理」に縁有りたる者達幸なる哉.
   昭和56年1月7日 未明  神 示


*1 かつあく
*2 じゅうりん
*3 おびただしく
*4 ほうぐう
*5 これ

<解説> (Shinmoedake2011による)
・現在の地球の文明社会で,「勝者の理論」とは武力・財力・知力を背景とした悪賢い自己保身の為の理論である.
・どの時代の文明においても,この勝者の理論は正義の美名に隠れて世界の王座を専有し,それを利用して多くの従者を踏みにじり痛めつけ,勝者の理論で独断し取決めた善悪の価値基準に則って弱者を裁いて来たのである.
・地球社会における戦勝国は勝者の理論で敗戦国に戦争犯罪人を造り,これを処刑してきたが,その勝敗の立場が逆であったなら,その処刑された者達もまた逆となっただろう.
・このように,「勝者の理論」というものは本当は天の定めに合致した理論ではなく,自己保身の為に他に犠牲を強制する狡猾な理論なのである.
・このような理論で他を裁いて来た者達には天の定めに適合しない事が数多くある.
・そして,将来的には逆に天則が彼等の罪状に等しいもので以って裁くだろう.将に,因果応報である.天は如何なる悪事も見逃さない.
・今日,現世で無実の罪に裁かれて号泣する者達や,理由もなく被害に遭って激憤する者達は実は前々の世で人を裁いたりして宿業を抱えて来ているのである.そういった者共が実に多い.
・古くから,地球社会における犯罪の多くは,「因果は巡る」の法則と共に流転しており,現在においても将に尽きる事が無い.
・この裁き裁かれの流転に終局を与えるものは,万人が「御法度の心」を起こさないようにする他に手段は無いのである.
・我々「宇宙の理」を学ぶ者達は御法度の心を起こさないようにしなければならない.
・もし,我々が前々の世で他人を裁いたりした宿業を持っていたとしても,今世で御法度の心を起こさなければ,事無きに至るだろう.
・我々日本人は「因縁相成就」と謂うではないか.
・仮令,裁かれるに値する「因」を有していても,これに「縁」を与えない限り,芽が出て来る事は無いだろう.
・即ち,もし仮に我々が前々の世で他人を裁いたという宿業があったとしても,御法度の心を起こさない限り,その宿業の結果が現れて裁かれるということはない.実に,有難いお仕組みなのである.
・更に,我々が感謝の心で暮し,愛と奉仕を続けようとする者が有れば,その行っている功績に拠って徐々にその「因」をも消滅させるように守護神や守護霊が図らってくれるのだ.
・「宇宙の理」に縁が有る者達は本当に幸福である.

 今回の御神示では実に興味深く,そして,有難いことが幾つも記されている.現在,地球世界を不幸のどん底に落とし込めている鬼畜米英の支配者たる偽ユダヤ金融財閥似非宗教ヤクザ勢力は永年の悪あがきが遂に隠し切れなくなり,地球地上の各所でのたうち回っている.もう,毎日のテレビ報道にもその焦りが滲み出ていて実に哀れである.第2次大戦後に日本人他の弱者を裁いた連中に繋がった破落戸が,将に今,現在,因果応報天則によって裁かれているのである.
 但し,我々日本人はこの現状を深く認識した上で,これまで何度も述べられている如く,御法度の心を起こさないように日々過ごすことである.何に対しても感謝で対応すべきだ.戦争を起こした米英の死の商人連中の子孫を憎み怨むのではなく,我々自身のカルマの解消をして下さったとして,そういった存在に対しても感謝の念を捧げねばならないのである.

引用=城戸 縁信:勝者の理論は天が裁く,宇宙の理,ザ・コスモロジー,No.100,(1981).