御神示「超能力の開顕」は長丁場になっている.取次の神はこれまで多くの御神示をお示しになられたが,この「超能力の開顕」が最も多く詳しく述べてある.前回(三)では人間の精神構造の最も大事な「共同超意識」や「生命超意識」について述べられた.

 


 では,早速最後の(四)に取り組んでみよう.

  御神示No.4「超能力の開顕(四)」 取次の神より

 凡そ地球人類は,過去一千万年の間に,大小幾万回となく文明社会を築きしが,是全て破壊為し来たるなり.此の文明を築きては破壊為し来たる根源的理由は,人間に与えられたる自由意志行使の誤りに拠るものなり.過般に述べし如く,人間は超能力を備えし者に有らざれば諒優良人間とは申せざるなりと申せしなり.此の超能力を備えんが為,汝等が従来天与の自由意志行使の誤りを自ら覚醒為して,是を正さざるべからず.
 畏れ多くも大神様には,地球人類の最大欠点を御指摘され,是,”我と欲心”を捨てることなりと仰せられしなり.抑々人間の”我と欲心”は,人間の自由意志の範疇に措ける幼児的精神傾向の一種なり.是,不良星界人の幼児期に自我の目覚めある如くなりて,軈て成長為すに従いて社会的協調心の必要性を認識為す如くなり.地球人類は此の幼児期の中に一千万年を過ごしたりとも申されん.
 是,人間が成長過程に於て必ず通過為すべき大関門にして,仲々至難なる道程にても有らんが,過般に述べし如く地球現生人類の文明圏に属する者達は,嘗て優良星界にて暮せし者達多きなり.故に一旦は”我と欲心”を捨て,自らを清浄化為し,超能力も備え有りしなり.なれど優良星界より厄介者として降ろされし後,幾千年間輪廻転生を繰り返し間に,再び”我と欲心”を露呈為し,オリオン星座等の邪悪なる霊波に翻弄され,今日誤りたる文明を築きしも自らを省みることなく,破滅の深淵に立ち至りしなり.
 是,抑々”我と欲心”を捨てきれざる処に破滅の根源在り.是を然と知るべし.汝等地球人は此の誤りたる文明の中にて必要なる体験を繰り返しつつ有るも,小事に措いては日常の暮らしの中にて失策を演ずるは,其の根本に”我”を携え,”欲心”を満足せんと企みたる処に有り.”我”を右手に携え,”欲”を左手に握りては,如何にして次なるものを得んや.故に先ず「両の手に握りたるもの」を打擲せよと申せしに有らずや.汝等が精神感応能力を得るに際し最も是を阻害するは,汝等自らの”我と欲心”なり.此の心を速やかに棄捐為すべし.
 偖て本章にては人間の潜在意識の一部に就き述べん.汝等既に知る如く,地球地上にて発達為したる精神分析学と申す学問に拠り,汝等人間の表面意識の外に,通常は内に潜んで自ら気付くことの出来ざる意識を発見し,是を潜在意識と称するなり.此の意識は地球人類特有の意識にても非ざるが,宇宙間に於ける不良星界人類特有の意識と申しても可き*1場合有り.人間の意識が進化し,純粋化為すに従いて表面意識の領域が拡大され,表面意識と潜在意識との境界が希薄となり,上級人霊に達しては幾万年の記憶を即座に表現為す如くなり.
 然れば不良星界人類は,何故潜在意識的記憶が特有のものと申しても可き場合あるやを問う者有らん.若し汝等地球人類が,夫々前生,前々生の記憶を悉く有したりと為せば,此の地上を去り僅か数年乃至数百年間にて再び三次元地上に出生為し,前の生の愛憎を引き続き履行せんと為し,其の結果社会的混乱無際限に及ぶを推測為すべし.故に前々の世の記憶を地上転生毎に潜在意識下に埋没すべく神霊の図らいに拠らん.(続く)

*1 よき

<解説>(Shinmoedake2011による)
・地球人類は過去一千万年の間に大小合わせて数万回も文明社会を築いて来たが,全て滅んで来た.
・この滅んで来た根源的理由は人間に与えられた自由意志行使の誤りによるのである.
・超能力が備わった者でないと真の優良人間とは言わない.
・この超能力を発現させるべく我々がこれまで天から授けられた自由意志を誤って用いて来たことに目覚め,これを正さねばならない.
・畏れ多くも宇宙創造の大神様は地球人類の最大の欠点を御指摘された.それは我と欲心である.是を速やかに捨てること,と仰せられた.
・抑々,人間の我と欲心は人間の自由意志の範疇における幼児期の自我の目覚めのようなもので,やがて成長するにしたがって社会的な協調心の必要性を認識するようなものである.
・地球人類はこの幼児期の中に一千万年を過ごしていると言っても過言ではあるまい.
・人間が成長過程において必ず通過する大関門で中々至難の道ではあるが,前に述べたように地球現生人類の文明圏に属する者達はかつて優良星界に暮らしていたのが多い.
・ゆえに,一旦は我と欲心を捨てて自らを清浄化し,超能力も備えたりした.
・しかし,優良星界から厄介者としてこの地球に降ろされた後は,数千年間の輪廻転生を繰り返している間に,再び我と欲心を露出してしまい,オリオン星座などの邪悪な霊波に翻弄され現在の誤った文明を築いているのに,自ら反省することなく遂には破滅の淵に立ち至っている.
・我と欲心を捨てきれないところに破滅の根源がある.
・お前等(我々)地球人はこの誤った文明の中で必要な体験を繰り返しつつ,小事においては日常の暮らしの中で失策を演じているのは,その根本に「我」を持し「欲心」を満足させようと企んでいるからである.
・「我」を右手に「欲心」を左手に持っている状態でどうやって次のものを得ることが出来るか?
・故に,先ず「両手に握っているもの」を捨ててしまえと述べたのである.
・お前等(我々)がテレパシーを得るに際して最も是を阻害するのはお前等(我々)自らの「我欲の心」である.この心を早急に捨ててしまえ.
・本章(四)では人間の潜在意識の一部について述べる.
・地球上で発達して来た精神分析学という学問では,人間の表面意識の外に通常は内に潜んで自ら気付くことが出来ない意識を発見し,是を潜在意識と称している.
・この意識は地球人類特有の意識ではないが,宇宙間における不良星界人類特有の意識と申してもよい.
・人間の意識が進化し,純粋化するに従って表面意識の領域が拡大され,表面意識と潜在意識との境界が希薄となり,上級人霊に達すると数万年の記憶を即座に表現するようになるのである.
・不良星界人類は何故潜在意識的記憶が特有のものとしてよいかと問う者があろう.
・もし,我々地球人類がそれぞれ前世や前々世の記憶を全て持っていたとしたなら,この地上を去って僅かに数年から数百年で再び三次元地上に出生し,前世の愛憎を引き続き履行しようとして,その結果,社会的混乱が際限無く及ぶことを推測してみよ.
・であるから,前々の世の記憶を地上転生毎に潜在意識下に埋没させるように諸神霊が背後にいて図らって下さっているのである.

 今回の御神示では「潜在意識」について述べられた.表面意識では自分の潜在意識に気付かないが,人間が数万年かけて進化して上級人霊にまで至ると潜在意識に気付くようになり,自分の過去生を全て思い出して表現出来るようになるとのことである.私は何れは超能力を発現させ進化し,自分の過去生を自由に思い出してみたいものだ.

引用=城戸 縁信:超能力の開顕(四),宇宙の理,ザ・コスモロジー,No.122,(1983).