大学の先生はよくテレビのコメンテーターとして出演したとき,「この問題は本質的に重要な云々」などと表現し,如何にもそれらしい雰囲気を醸し出す.では,その「本質」とは何か?
 Goo国語辞典ではこの語について次の意味があるとしている.
1. 物事の根本的な性質・要素。そのものの、本来の姿。「―に迫る」「―を見きわめる」
2. 哲学で、存在するものの基底・本性をなすもの。
㋐偶有性に対立し、事物に内属する不変の性質。
㋑実存に対立し、そのもののなんであるかを規定し、その本性を構成するもの。
3. 論理学で思惟の対象を定義する諸限定。類・種のごとき普遍をさす。→実体 →属性 →本体
 多くの先生方は1.の意味で使用されているだろう.或いは,「基本」と同意義で使用されている方も多いに違いない.2. ,3.については模糊とした文章表現となっている.
 私はここで「本質」の意味を一先ず「霊魂」と定義したい.物質・物体・物事には必ず霊魂が宿っていると私は信じている.宗教的なことではなく,サイ科学的な表現をするとやはり本質=霊魂とした方が多くの場面で腑に落ちるのである.
 サイ科学とはアメリカのライン博士が超心理学という学問分野を樹立したり,日本では浅野和三郎氏が心霊科学研究なる分野を創設したりしたように,見えない世界の学問の総称である.サイ科学の研究の一部は古くは200年ほど前から霊界通信などが英国でなされたりして歴史ある分野なのである.
 波動の法則の足立育朗氏はその著書や講演の中で頻繁にこの本質という言葉を使っている.そして,その本質を彼の言葉で「エクサピーコ」と呼んでいる.このエクサピーコとは宇宙語で,特に牡牛座のプレアデス星団にあるアトラス星の言葉である.日本語で霊魂と訳すと少し意味合いが異なってくるので宇宙語のまま「エクサピーコ」とされているのである.
 我々人間のエクサピーコは実は体の周囲に浮遊していて常に顕在意識に対してあるプログラムを作成して時々刻々通信して来ているらしい.このことの詳細は足立氏の著書「波動の法則」に詳しい.要するに,そのエクサピーコは人間のみではなく動物・植物・鉱物・光・空気などあらゆる存在物に宿っている.人間が作った車や住宅にもエクサピーコが宿っているらしい.或いは,委員会や評議会など実体のないモノにも宿っているとのことである.「万物に神は宿る.」とよく表現されるが,本当は「万物にエクサピーコが宿る」が正しい.
 したがって,本質という語を安易に用いることは許されない.必ず,霊魂あるいはエクサピーコと同義であるということを念頭において表現をして頂かねばならない.

参考図書:足立 育朗:宇宙からのメッセージ波動の法則,ナチュラルスピリット,2007.