我々は高校の地学で地球の内部がコアやマントルなどの無機物で構成されていると学習してきた.火山が噴火するのは地球内部のマントルから地殻にマグマが到達して噴出する現象であると理解してきた.

 一方,古くから「地球空洞説」を唱える作家や科学者が少なからずいた.この地球空洞説は地球の内部が空洞で中心に太陽の如く輝くものがあって,空洞の内部には私共のような人類の文化を遥かに上回る科学的精神的に高度に発達した巨人の文明が栄えているというものである.

 高校数学で頻出する「オイラーの公式」で有名なレオンハルト・オイラーもその科学者の中の一人である.彼は地球の慣性モーメントを計算して自転の運動を解析したときに計算による予測値と観測による測定値とが大きくずれていることに気付いた.「地球は完全な中実球体ではないかもしれない.」と彼は言い残している.

 もし,地球が空洞とすると万有引力の法則により内部にいる人間には重力は全く作用しないことになる.では,地球空洞説が嘘か?いや,万有引力の法則が嘘かも知れない.重力や引力のメカニズムは実は現在の科学では未だ十分に解明されていない.ということは,学校の先生方は力学の授業で極めて未発達な考えを学生に当然の如く教えているのかも知れない.

 電気通信大学教授などを歴任された電気通信情報科学分野が御専門の関英男先生が存命中に記された論文を次に示す.

 

地球空洞説に関する話題

            関 英男

 

 この説の昔に遡ると聖書のヨブ記迄読む必要があるという.近くは,バード少将 (Admiral Richard E. Byrd)が1926年にスピッツベルゲン発の飛行機で「北の果て」に立ち,穴の対岸迄1300キロも離れていただろうと語った,と伝えられている.筆者も1979年アメリカのデンバーでエディーさんから地球空洞のお話を伺う迄は半信半疑であった.そのとき,地殻の厚さが約600キロと聞いて,あまりの薄さに驚いたものであった.最近,大井正道先生が発表された「空洞地球に関連して考える事ども」というパンフレットの第6図によると,厚さは1300キロとなっているので,本誌本号の表紙図面(1)には600~1300kmと書いた次第である.仮に,地殻の厚さを600kmとしてみると,正味の地球容積は約3.064×1026c.c.であり,理科年表による地球質量は 5.977×1027g.であるから,平均密度は約19.5でなければならない.この程度の密度の物質は金,白金あるいはタングステン等数種の元素に限られ,可能性が小さいような気がする.厚さが1300kmとすれば,平均密度は約9.0となって鉄(7.86),ニッケル(8.85) あるいは銅(8.93)のような金属の値に近くなる.そう考えると,最も薄い部分が600kmだが,平均の厚さは1300km位ではあるまいか.エディーさんによると,米国空軍のジェット機が穴から入ってナウマン象の見える所迄は飛べたが,帰りの燃料が不足して,人間の住んでいる所迄は到頭達しなかったそうである.一方,Eric Norman著「This Hollow Earth (1972)小泉源太郎訳『地底文明説』(大陸書房)」によると,ノルウェー人水夫のオラフ・ヤンセンという人は父親と共に強い北風に押し流され,19世紀末に北極の穴から空洞内部に迷いこみ,親切な巨人に助けられて,極楽のような世界で2年間位過してきた.そして,南極の穴から出てくるとき,流氷に衝突し,父親を失ったが自分は通りかかった船に助けられ,無事ノルウェーに帰った.彼が滞在中の記録を人に話した所,気狂い扱いされて,24年間精神病院で過すことになった.その間,秘密にしておいた地球の裏側の地図をもって米国イリノイ州の小さな町に移り,数年間住んだ.その後,文筆家のウィリス・ジョージ・エマーソンと死の直前ロスアンゼルスで会談しているので,文筆家は1908年「煙の神」の名でその物語を本にして出版した.その本は1965年パーマー出版社から再版されているということである.エディーさんによると,北極の穴の径は狭くて1900km位しかないので,ジェット機が入るのに特別のルートをとらないと縁に衝突する危険もあるという.ただ,UFOは楽々と出入できる他,バミューダ三角地帯のように,海中でも接がっているから,潜水可能なUFOはそこからも出入しているということである.もう一つのルートは地底に網の目のように張り巡らされたトンネルを通し,チベットの多くの古僧院と接がっているという説もある.そして,その入口はダライ・ラマによって選ばれた僧達によって厳重に守られているという.ダライ・ラマは地底王国の首都シャンバラと常に連絡を保っているともいう.

(1)図を最後に示す.

 

 この話によると,関英男先生は地球が空洞であるということを当然の如く信じていらっしゃったようである.関英男先生は電気通信の研究の功績により紫綬褒章を授賞しておられる有名な科学者であった.また,気象学の大家の大井正道先生も地球空洞説を支持していらっしゃったことを考えると,どうも我々が今まで地球物理学で学んできたコアやマントル等が間違いではないかと私は考える迄に至った.

 ところで,上記のオラフ・ヤンセンの実体験を記した物語「スモーキーゴッド」(翻訳版 地球内部を旅した男)には興味深いことがある.ヤンセンが2年間滞在した内部世界から外の世界への航海の途上,南極付近で父子2名は巨大な氷山に閉ざされた.内部世界の住民から頂戴した多くの金塊を積み荷に入れていたオラフ・ヤンセンの父親は海に投げ出されて歿した.一方,この旅を人々へ報告することと母との再会を純粋に想っていたヤンセンのみが助かった.また,内部世界の代表者の最後の言葉に,「…両極の出口付近の氷結バリアーを超えて無事に通れるように準備しておく…」とあることから,この地球の地形を自在に操作することが出来る程の高度なテクノロジーを彼ら巨人達は有しているのではないかと思うのである.巨人は身長が3~4mもあるという.

 ここ数年,ロシアのスプートニクニュースで「地球内部には地表面に比べて8倍もの酸素が存在している」という研究者の報告があったことや「北極周辺に奇妙な穴がみられる」,「火星の極地方の表面をとらえた映像」など地球や他の惑星の本当の姿を密かに我々に伝えようとするアライアンス側の意図が見られる.ロシアのプーチン大統領は既に地球内部世界の文明とのコンタクトを検討しているのではないだろうか.そして,2012年当時メドベージェフ大統領が非公式乍ら「…地球には我々が未だ認知し得ない程多くの住処がある…」と述べておられる.

 また,2013年にはエドワード・スノーデンは「…地球内部からUFOが飛んでくる…」と述べている.スノーデンの命が狙われた理由の一つがこの地球空洞説の秘密を握っているということかもしれない.北極及び南極で米軍の一部の部隊とUFOが戦闘をしたという記録が1970年頃にいくつかある.

 以上のように地球空洞説を支持する科学者や政治家及び一般の体験者などが実は少なからず存在する.この事実を巷に溢れるテレビ新聞雑誌など大手マスコミは殆ど伝えていない.これは大変重大な問題である.

 我々の住むこの地球表面の支配者であるところの国際金融財閥権力集団はいつまでもこの支配権を維持したいが為に我々人類には「地球が空洞で内部に高度文明がある」という事実を隠蔽している.また,ここ最近は「フラットアーサー」という地球平面説を唱える輩も多くいるということは,権力集団が地球空洞説を忘却させる為に新たな理論を展開中であるということである.裏の支配者は我々地球表面の人類が地球内部の住人とのコンタクトを絶ち,この宇宙でいつまでも孤独な存在であるという認識でいて欲しいのである.

 

  

 

文献

[1] サイ科学,日本サイ科学会,Vol.6, No. 2, p.32, 1982年3月