他人のゴミは拾わない | 四ツ谷の鍼灸師のブログ

他人のゴミは拾わない

慢性腰痛の患者さんには、何かにこだわることがよく見られます。その一つに他人の悩みを我が悩みとする傾向があります。


弁護士になる為司法試験の合格を目指している学生が居ました。ある日彼から相談を受けました。奨学金をもらっている友人が成績が下がった為に奨学金を打ち切られるかも知れない。と言うことでした。彼は真剣になって友人の心配をしていました。


私は、君は彼のお金を援助できますか、と聞くと無理ですと言う。それじゃ簡単だ。その問題は彼の問題であって、君の問題ではない。

何も一つの問題を二人で悩む必要はないと。申し上げました。彼は「それでいいのですか?」。自分は薄情で冷たくは無いのかと、自分を責めているわけです。

1ヶ月ほどして、「あの件は、どうなった」と聞いてみると、友人は変わった事無く学校に来ています。との返事でした。


この話の様に本来自分の問題でないにもかかわらず、我がことのように捉えて、解決策が無いままに悩み続ける人が多数みられます。

これらを見ると日本人の特性として、どうも問題が発生した時に自己を責める傾向があります。健康、金銭、人間関係などで課題が出たときに自分の事として悩む人が大半ですこれでは解決することができない問題が次から次に湧き上がってきます。

先ずその問題は自分の事でなく、他人の問題であることをはっきりと認識して区別すべきです。当事者で無い場合解決策は当事者に任せるべきで、おせっかいを行うべきではありません。なんとおせっかいを行う人の多いことかと思われます。


私は「他人のゴミを拾うな」と意識的に申し上げるようにしています。私共は、他人のゴミを拾うことで、自分の思考環境を複雑にしてしまっています。この様な癖から解放されることが、ストレスを減少させる一助になるでしょう。いずれにしても、ストレスを減じることが重要でしょう。