【タイトル】
Just A Girl
【アーティスト】
BONNIE PINK
【リリース】
2001/10/24
【トラック】
[1]SWEET
[2]Communication
[3]Building a Castle
[4]Thinking Of You (Album Mix)
[5]コイン
[6]LIVE LIFE (Interlude)
[7]再生
[8]Take Me In
[9]Are You Sure?
[10]Movin' On
[11]僕じゃなかったら
[12]眠れない夜 (Album Mix)
[13]Just A Girl

【総合評価】3.4


 GW期間中に連続更新を行って取り上げた[BONNIE PINK(Bonnie Pink)]。多少足りない部分はあったにせよ、やりきったと言えばやりきった。

 そうして一安心したところに不意討ちで手元にきたのがこの作品。既に取り上げたベストアルバムの活動期間内というのが尚のこともう締め切った感がある、しかし今月中に紹介しなければ今後暫く機会がない。


 この作品は5thアルバム。ベストアルバムである
『Every Single Day ―Complete BONNIE PINK (1995~2006)―』
でいうところの〈DISC2〉(評157・2)の期間にあたる、名義が変更後の「BONNIE PINK」となっているのでそこでも判断はつく。ベストアルバム収録曲が3曲というのは多くもなく少なくもない。

 3rdアルバム『evil and flowers』(評155)はBGMのように感じ、7thアルバム『Even So』(評156)はここから聴くにしても十分入りやすい作品と評した。その間とも言える5枚目のアルバムはどうなのか。


 まず本人以外の共同制作者が多く参加しているためそれぞれの曲調に変化があってバラエティに富んでいる。聴けば「え、これで?」と思われるかもしれないが[BONNIE PINK]作品の中ではアルバム全体を通してかなり流動的な方。

 新鮮な印象を受けるアルバム曲もある。例えば『再生』という楽曲タイトル、動詞が名詞になった日本語タイトルは[BONNIE PINK]においてほとんどないケース。何より次のシングル曲『Take Me In』へ絶妙に繋ぐ。

 新鮮に感じるということは逆に言えば他にそういう楽曲が通常なかなか無いのである、『僕じゃなかったら』も正にそう。シングル曲とアルバム曲の違いが他アーティストに比べると少ない当アーティストにおいては、どのアルバムにも漂う独特な空気をシングル曲がフッと変えることが結構あるのだが…それがアルバムの構成として正解なのかどうか。とにかく初心者には推薦しにくいアーティストなのである。


 アルバムタイトル曲が最後を締めるのは3rd
『evil and flowers』の時もあった。率直に今回の方が上手く締めたなというのが個人評。


 偶然というべきかベストアルバムを補うためのアルバムは今回の作品も含めて[1st/3rd/5th/7th]と一枚飛ばしで全て奇数となった。個人的にと前置きはするが、正直2・4・6・8と偶数の方が取りあげる内容としては充実できていたと想像する。

 とにかく[BONNIE PINK]少しでも興味がある方はGW中の更新《評154~157》を閲覧してもらいたいし、こちらとしても粘り強く推していきたい。心情を閲覧者の方々に吐露するのもどうかと思うが、とにかく苦労した。それは連続して更新した「量」ではなく、本人の音楽性を分析するには難易度が高いという「質」の点でという事である。正直上手く伝わったかどうかも自信がない。(完)