【タイトル】
Every Single Day
―Complete BONNIE PINK  (1995~2006)―
[DISC 1]
【アーティスト】
BONNIE PINK
【リリース】
2006/7/26
【トラック】
[1]Heaven's Kitchen
[2]Forget Me Not
[3]泡になった
[4]かなわないこと
[5]オレンジ
[6]犬と月
[7]Surprise!
[8]Lie Lie Lie
[9]金魚
[10]It's gonna rain!
[11]Do You Crash?
[12]The Last Thing I Can Do
[13]Evil and Flowers (piano version)

【総合評価】3.2


 文字通り10年以上のメジャー活動における集大成のアルバム。クレジットは「BONNIE PINK」となっているが、DISC1は「Bonnie Pink」時代。前回触れてはいるが、3rdアルバム『evil and flowers』の後に渡米のため休養しレーベル移籍を経て現在の表記となっている。


 ここに辿り着くまで1stアルバム『Blue Jam』(評154)と先述した3rdアルバム(評155)というDISC1の時期にあたる作品を2枚取り上げた。それならば今回の内容はバッチリかと聞かれれば…全然足りていなかった。1stアルバムからは『オレンジ』1曲のみ、3rdアルバムでは『Forget Me Not』『金魚』『Evil and Flowers』 の3曲。よりによって音源入手していない2ndアルバムと4thアルバムが《主軸》となっていた。


 期間にして5~6年、アルバム4枚分のシングル曲(+c/w及びアルバム曲)が順番を組み替えて構成してある。そのため割と曲の流れに起伏があって聴きやすいようになっていると言える。アルバムを聴いた立場からすれば、時間軸での曲調変化はかなり緩やかしかも1つ1つにそれぞれ異なる音楽性が見えてくる。

 [ボニーピンク]と名前しか聞いたことがなくほとんどの楽曲を知らない方でも、ベストアルバムとなると流石に分かりやすくなっている事はここで強調しておかなければならない。


 普通に考えればシングル曲をコンスタントにリリースしていったように思えるのだが、当方が抱くアーティストとしてのイメージは《神出鬼没》。リリース月といい間隔といい結構ばらつきが見られるのである。半年以上空けてリリースした後わずか2ヵ月後にリリース、そしてまた半年以上空けてリリースした後にまたもや短いスパンでリリースと異例と言えば異例。まさか出来立ての曲を毎度すぐにCDにしていた訳ではあるまい。


 次回DISC2の項で詳細は述べるが、音源入手に至る経緯からすれば多少高揚しても良いところではある。しかし今回の場合はそうもいかない、閲覧者の方々における[ボニーピンク]の存在感次第と表現すべきであろう。正直言えば何曲か既に知っているか、逆に全く知らないほうが説明がしやすい。(完)