【タイトル】
Even So
【アーティスト】
BONNIE PINK
【リリース】
2004/5/12
【トラック】
[1]Private Laughter
[2]Ocean
[3]New Dawn
[4]5 more minutes
[5]The Answer ~ひとつになる時~
[6]I just want you to be happy
[7]Mint
[8]1・2・3
[9]Last Kiss
[10]Walk with you
[11]人生ゲーム
[12]Bedtime Story

【総合評価】3.3


 7thアルバム。前回紹介した3rdアルバム『evil and flowers』 (1998/4/17)から大分空くが、この間渡米のため休養期間があったり、表記が大文字のみの「BONNIE PINK」に変更したりしている。表記が変わるというのはどのアーティストについても大体理由は同じで結局のところレーベル移籍によるもの。よく気分新たになどと言うが、正直同じクレジットが複数のレーベルにある事でややこしくなるのを避けるため。要は大人の事情。


 前々回の1stアルバム『Blue Jam』では思っていたイメージを壊され、先述の3rdアルバムは繊細すぎて扱いが難しくなっていた。それが今作品は実に淡々と進んでいき、まどろっこしさがほとんど無い。前のアルバムには有ったのかと聞かれれば、それは否定しない。

 「何だ、こういう音楽が有ったのなら最初からそうしてくれよ」と率直に思ってしまった。本人も年月を経てこのスタイルに辿り着いたのにその言い方は無いだろうと怒られてしまうかもしれない。ただこういう雰囲気なら《ボニーピンク初心者》にもお勧めできる、分かりやすく尚且つ入りやすい。


 懸念は当然ながら音源を入手しやすいのかどうか。このアーティストはベストアルバムだけ残しておけば良いと店舗に判断された時点で、オリジナルアルバムはことごとく落とされる。ボニーピンクなどは正にそう判定されかねない。評価の良いアルバムだけ残してくれと思っていても店舗と当方の意見が一致することは無くそもそも一人の願いが届くことはまず無い。


 今作品のシングル曲は17枚目の『Private Laughter』と18枚目の『Last Kiss』。ここまで来ても「あの曲」はまだ無い。そしてオリジナルアルバムの紹介はここまで、いよいよベストアルバムに入ってしまうのである。(完)