【タイトル】
Every Best Single+3
【アーティスト】
Every Little Thing 
【リリース】
1999/3/31
【トラック】
[1]Feel My Heart
[2]Future World
[3]Dear My Friend
[4]For the moment
[5]出逢った頃のように
[6]Shapes Of Love
[7]Time goes by
[8]Face the change
[9]FOREVER YOURS
[10]NECESSARY
[11]Someday,Someplace
[12]Over and Over
[13](When)Will It Rain (Instrumental)
[14]キモチ
[15]Dedicate (Instrumental)

【総合評価】3.6


 [ELT]のイメージについて説明は必要ないだろう。先にこれを言ってしまうと今回の意味が薄らいでしまうのだがシングル曲を結集したアルバムを取り上げるのならば、

『Every Best Single ~COMPLETE~』
(2009/12/23)
もしくは
『Every Best Single 2 ~MORE COMPLETE~』(2015/9/23)

これらが今はベターだろう。正直に言い訳をするなら、音源入手時に上記2枚がまだ無かったと言う他無い。何となく納得させるとすれば、この作品の後2000年3月のアルバムリリースを以てリーダーであった五十嵐充が脱退しているので「3人体制唯一のベストアルバム」とでも言えば聞こえは良い。


 1996年8月のデビューなのでこのときまだ2年半余しか経っていない。リリースされたシングルは12曲、これでベストアルバムが出て結果はダブルミリオン。今や懐かしい「縦シングルCD」時代でもあるのでシングルリリースは割と標準ペースだったりする。しかも全体としてのCDセールスがまだ右肩上がりで、レコード会社の力が強ければ猛プッシュされていた。流石にベストアルバムはそれなりの実力でなければならないが。
 
 強調するべきはそれでいて未だに活動が続いている点に尽きる。勢いだけはあったが、その後に急にいなくなってしまったりしたケースも少なからずある。特に、と指定する言い方はあまり良くないが[ELT]所属のエイベックスには勢い任せのアーティストがいたような…一応他のレコード会社でも同様と追記はしておく。


 時代を感じるのはヴォーカル持田香織の声。デビューは20歳にも満たなかったが歌唱力は既にその辺の歌手とは一線を画していた、なので当時トークと歌唱で声質の差が大きい。これが縦シングルCDや五十嵐充サウンドの時代という空気を感じる。いつからか差が縮まっていって今は違和感がそこまで無い。

 作詞・作曲・編曲と当時全てをリーダーである五十嵐充が手掛けていた。ヴォーカルは持田香織で、いっくんこと伊藤一朗はギターを弾く以外何もしていなさそうに思われる。実は当時から曲作りはしていたようで[13]は伊藤作品だったりする。

 脱退後の五十嵐充は周知の通りそれまでの仕事に加えてアルバム作品全体のプロデュースも行うようになる。当ブログでは担当したアーティストと縁があるようで[dream](評139)や[day after tomorrow](評127)を既に取り上げている。どういうところが五十嵐サウンドなのかは評139にて少しではあるが触れている。


 [1]~[12]までのシングル曲一覧を見ておかしな点に気付いていればELTファン、因みに当方は気付かなかった。実はデビューからのリリース順そのままかと思いきや、五十嵐充の意向により一部並び替えが行われている。(完)