【タイトル】
The Definitive Collection [CD 2]
【アーティスト】
ABBA
【リリース】
2001/12/5
【トラック】
[1]Voules―Vous
[2]Angeleyes
[3]Gimme!Gimme!Gimme!
[4]I Have A Dream (A Man After Midnight)
[5]The Winter Takes It All
[6]Super Trouper
[7]On And On And On
[8]Lay All Your Love Me
[9]One Of Us
[10]When All Is Said And Done
[11]Head Over Heels
[12]The Visiters (Crackin' Up)
[13]The Day Before You Came
[14]Under Attack
[15]Thank You For The Music
[16]Ring Ring (1974 Remix,single version)
[17]Voules―Vous (Extended Remix,1979 US promo)

【総合評価】3.6


 活動後期の作品が中心の《CD 2》、ただし時期的に《CD 1》の方に入る『Thank You For The Music』をオリジナルの最後に持ってきて締めの意味を持たせている。


 今回の評では取り敢えずこのランキングを見てもらいたい。
《1》Dancing Queen (CD1)
《2》Chiquitita (1)
《3》Mamma Mia (1)
《4》The Winter Takes It All (2)
《5》Gimme!Gimme!Gimme! (2)
《6》S.O.S (1)
《7》Thank You For The Music (2)
《8》Money,Money,Money (1)
《9》Fernando (1)
《10》I Have A Dream (2)

 このランキングは、ある所から引っ張ってきた「カラオケで歌う好きな[ABBA]楽曲」のランキングである。

 個人的に「カラオケで歌う」というシチュエーションが入っているので許容は出来るが、「好きな楽曲」であったら恐らく天を仰いでいる。正直知名度ランキングと置き換えても差し支えないのではと思ってしまうくらい上位3曲は予想通り。

 仮に好きな楽曲ランキングの投票フォームが存在していて1票投じるときに、選択肢として何曲が各々に浮かんでいるか。本当は10曲くらい有るべきと言いたいが、そこは妥協する。だとしても思い浮かぶ楽曲が5曲もないのであれば自ずと上位3曲のうちのどれかが選ばれる可能性が高い。それがダメだとは言えないが今作品だけでオリジナルは35曲収録されており、勉強する余地は大いにある。


 個人評で10曲を選ぶと上記ランキングの半分以上は入れ替わっている、元の上位3曲は意図するまでもなく普通に入っていない。それで個人的な選抜10曲を挙げてもただ意地が悪いだけなのでそこは割愛して、推薦曲を何曲か挙げる。

◎Does Your Mother Know (CD1)
リードヴォーカルが男性側という珍しい楽曲。何処かアメリカンポップスのような曲調、そもそも[ABBA]の方が早い事になってしまうのか。

◎Head Over Heels (CD2)
かなり地味ではあるが[ABBA]楽曲でマイナー曲調の代表格と言いたい、メインヴォーカルの高低差も少ないのが割とスタンダードに思えるのも理由の1つ。

◎The Day Before You Came (CD2)
オリジナルでは今作品最長で6分近い楽曲。ハーモニーが一切入らないソロで尚且つサウンドも抑え目なのでヴォーカルは誤魔化しが利かない。マイナー曲調だからと避けるのはもってのほか。

◎Under Attack (CD2)
メロディとサビのメリハリが結構付いている。サビが途中で少し切なくなる所が絶妙で、間奏の後半部分がまた抜群に良いサウンドを奏でる。

☆Lovelight
今回の作品に未収録の楽曲。入っていると思って選んでいたが入手目的の曲としては唯一入っていなかった、当方の完全なる失策。これはメジャー曲調。


 そして『Thank You For The Music』は本家も当然のごとく良いのだが、ここでは別バージョンも推薦する。それは以前[評51]にて取り上げた、『ダンシング・シスター(I'm In The Mood For Dancing)』でお馴染みノーランズ(The Nolans)がカヴァーしたもの。

 カヴァーでどうアレンジされるか、どころの話ではなく[ノーランズ]の「完コピ」。姉妹グループなので男性ヴォーカルは居ないがそれでもほぼ完璧としか言いようがなく絶品の1曲。


 前回《CD 1》において述べた通り今作品はベストチョイスではなく一例に過ぎない。各々で自分にあったベストアルバムを選んでもらい幅を広げていただきたい、その上で冒頭のランキングがどう見えてくるかという論点である。当方としては3~4割の納得にとどまるという事は予め個人見解として示しておく。

 洋楽作品は輸入盤に日本版作品にない楽曲が収録されていたりするのでレパートリーを増やす手として当然考えるが、入手は普通難しい。申し訳ないがここは流石に自己責任の領域と言わざるを得ない。


 因みに今回、楽曲タイトルは大文字表記だった。それでいて()の中だけは頭文字だけ大文字のパターンで不一致が見られたので、一応修正をして表記していることを断っておく。(完)