【タイトル】
eternal dream
【アーティスト】
dream
【リリース】
2002/6/26
【トラック】
《DISC１》
［１］Movin' on
［２］『パズル』
［３］“カトレア”
［４］Don't forget memory
［５］願い
［６］My will
［７］Answer
［８］Message
［９］Get Over
［10］STAY ～now I'm here～ （brilliant version）
［11］Breakin' out
［12］brave
［13］SINCERELY ～ever dream～
［14］Heart on Wave
《DISC２》
［１］Movin' on
［２］Get Over
［３］access to love
［４］Our Time
［５］FREE AS THE WIND
［６］destine
［７］Believe in you
［８］solve
［９］Heart on Wave
［10］Yourself
［11］send a little love
［12］Private wars
［13］Start me up
［14］STAY＆solve
［15］w・h・y
［16］My will
［17］reality
［18］DO YOU WANNA DANCE
［19］Breakin' out
［20］NIGHT OF FIRE
【総合評価】３．３
ベストアルバムということにはなっているが、前回取り上げた２ndアルバム『Process』とリリース日を比較すると僅か４ヶ月しか経っていない事が判る。普通にこのような展開は有り得ない。
結論としてはメンバーの松室麻衣が脱退を表明したことによるベストアルバム、初期の３人体制はデビューから２年半で終わりを迎えることになった。記念にリリースというような決して軽いノリではないのだろうが、今後も全く同じスタイルでというわけにはいかないので一定の区切りとしてリリースに至ったのだろう。何より大半の楽曲で作詞を自ら手掛けていた松室の脱退は大きく、どうも本人がそっちにウェイトが傾いたらしい。
DISC１はオフィシャルサイトにおいて行われた投票で選ばれた楽曲集、短期間にも関わらず会社はやることをしれっとやっている。必要とあらばこのベストアルバムで聴くべきなのだろうが、何せオリジナルアルバムは２枚だけなので前回の『Process』でも大体をなぞることは出来る。
DISC２は［dream］楽曲のリミックスをノンストップで繋げたもの、ノンストップで最初から最後まで聴くとなると１時間超の長期戦となる。リミックスのバージョン表記は今回省略した。
この作品の一番の失敗はＣＣＣＤだったこと。著作権保護の観点として必要だったかもしれない、加えてこの時点でまだ有用かどうかははっきりとしていない。が、後に失策だったことは全面撤退が完全に証明している。『Process』が通常のＣＤだっただけに、よりによってここでＣＣＣＤか…と非情なほどのがっかり感はレンタル落ちからの入手時までガッツリ引きずることになる。
松室が脱退したのち、グループは６人が加入し８人組の大所帯となる。その後もリリースは続くがシングルは落ちも上がりもせず、アルバムはリリースする事に下降していった。
特に酷かったのが［ＤＲＭ］時代。風水の影響か何なのか知らないがこの改名は混迷の頂点に達していたとしか言いようがない、１年で直ぐに［Dream］に改名している。この時期唯一のアルバムも100位以内にすら入らなかった。
初期メンバーの長谷部優が脱退した後、グループはエイベックスから事実上の「戦力外通告」を受ける。昔ほどの優しさが会社には正直もう無かったのだろう、支えていたスタッフが懇願し何とか最終所属となった会社に移籍という形で拾ってもらっている。
そしてインディーズから再出発し、メジャー復帰。会社内のグループ複合体である［Ｅ-girls］で日の目を見たこともあって去年の活動終了までグループは続いた。因みに初期メンバーで最後まで在籍していたKanaこと橘佳奈は2011年に脱退している。
個人的に残念だったのは歌詞カードが付属していなかった点。レンタル落ちできちんと無いことを表記しておりそれを了承した上で入手したが、無念さは完全に払拭できなかった。
諸々を含めれば長い活動期間であり、あっという間に自然消滅した同じエイベックスの［Folder ５］（評69、71）の儚さに比べれば［dream／Dream］を取り上げる熱は無いように思えた。しかし思えば３人体制の時期だけを考えれば奇しくも［Folder ５］とほぼ同時期・同期間ということになる。万人受けするような宣伝をするつもりはない、当ブログとしては３人体制の［dream］の音源を推薦する。（完）