【タイトル】
the BADDEST 2
【アーティスト】
久保田 利伸
【リリース】
1993/9/22
【トラック】
[1]夢 With You ~A CAPPELLA~
[2]Dance If You Want
[3]GIVE YOU MY LOVE
[4]Love Reborn
[5]雨音
[6]Be wanabee
[7]High Roller
[8]君に会いたい
[9]Indigo Waltz  '93 (DEDICADE TO MICHAEL C.HOFFMAN)
[10]MAMA UDONGO ~まぶたの中に…~
[11]Keep On JAMMIN'
[12]ふたりのオルケスタ
[13]夢 With You
[14]Moving Target
[15]Forever Yours (DUET WITH ALYSON WILLIAMS)

【総合評価】3.1


 久保田利伸という名前は聞いたことがあるけど詳しくはよく分からないという世代も増えつつはある、デビューから30年以上も経ち年齢も50代半ば。つい数年前に楽曲がCMに起用され、最近の楽曲に関しては覚えている方も少なくないだろう。

 1980年代後半~1990年代前半にかけて、当時そこまで知名度の高くなかった〈ブラック・ミュージック〉を広めたのが久保田利伸である。それが当時の若い世代が中心だったというのが何より大きい、ソウル・ファンク・R&Bで実力をフルに発揮し「こういうものがブラック・ミュージックなのか」という本格的でありながら解りやすい良き入口を示した。それでいてバラード系も強いというのが何ともズルい。


 最初のベストアルバムがミリオンセールスを記録し、これが2枚目のベストアルバム。シングルで言えば6th~12thシングルがこの作品に収録されている。CDは大層に箱入り、ジャケットに写る本人は上半身裸で色気満載。内容もしっとりとした王道路線、如何にもベスト盤に相応しい。この作品も週間1位を獲得した。


 これ以上無い説明ではあるが、個人評としては五感が揺さぶられる事がなかった。しっとりとしたアルバムにそれを求める方がおかしいというか、経験値が足りないせいなのかどうも嵌まらなかった。

 当方としては『虹のグランドスラム』や『AHHHH!』などが好みであるから、多分合わないのは妥当だったのかもしれない。そもそもこの音源の入手はレンタル落ちとしての購入、正直最初に見つけた時は驚いた。状態も悪くなかっただけに、流石にこれはないだろうと思ったのが正直な感想。

 管理する側としては格だとかそんな事は関係ないのだろう。レンタルされなくなったら棚から切る、ただそれだけの話。


 個人評として評価が伸びなかったが、聴いていると「これが解れば一人前」とどこか諭されているような気がした。そうは思っていても時間はかかるだろう。


 FM番組『プラネット・フレーヴァ』は、好きでよく聴いていた。当時の自分は年齢からすると背伸びをしていたようなものだが、それでもとても粋な番組であると素直に感じ自分にとって貴重な「音楽教養番組」だった。(完)