【タイトル】
primary colors
【アーティスト】
day after tomorrow
【リリース】
2004/2/18
【トラック】
[1]Starry Heavens
[2]タイムマシーンで連れ出して
[3]フィットネス
[4]Show Time
[5]イタズラなKISS
[6]CURRENT
[7]少女のままでいたあの頃
[8]regret
[9]wind flower ~spring ephemeral~
[10]Dear Friends
[11]These Days
[12]I'ts My Way
[13]螢火

【総合評価】3.3


 倖田來未の実妹・misonoがヴォーカルを務めていた音楽ユニット。エイベックスの大型新人として期待されていたようで、日本レコード大賞新人賞を獲得している。しかしながら活動は2002~2005年までの期間に止まった。


 今作は2ndアルバム。そもそも元[Every Little Thing]の五十嵐充氏がサウンドプロデューサーとして手掛けていたのでアルバムとして仕上がってはいる。

 ただ自分達で行った作詞が多少拙い。楽曲リストを見ると何となくだが収まりが悪く見える、よく言えば気持ちをそのまま出しているが裏を返せば言葉遊びなど大した工夫さえも無い。

 個人的意見と前置きはするがmisonoの歌唱は姉よりも明瞭で力があり、尚且つ[Every Little Thing]持田香織よりも一音一音が強い。これだけの評価が出来るのに、それを消すように前に出る性格が災いしている。「倖田來未の妹」に頼らない知名度の上昇にはこれしかなかったのかもしれないが、「歌手像」だけで地道に勝負するような時間を掛ける余裕はなかったものか。

 そしてとどめのCCCD。本人たちとは直接関係は無いが時期的に運が無い。結果論になるが、CCCDはレンタルにおいて利用率が下がる。


 この辺りが何とも勿体無かった。misonoはバラエティ番組で売れていないと騒いでいたような記憶があるが、単純に戦略と本人の問題。当時は浜崎あゆみの「絶対王政」が続き、大塚愛が新たに台頭。姉・倖田來未の躍進にも完全に隠れたことは否めないが、同時にエイベックスが新規グループの輩出に苦戦していたという事がせめてものフォロー。因みに[AAA]は2005年からなのでちょうど[day after tomorrow]と入れ替わり。


 強く推す要素が見つからないが、せめて『螢火』だけは聴いてもらいたい。正にこの時期の楽曲であるが、何処かで聴いた事がある方もメロディを忘れている可能性が大いにある。(完)