ノルマンディーOCの2022年産の2次募集馬について、今回も岡田牧雄代表の解説動画が公式HPでアップされ、2次募集馬18頭中7頭の解説をされています。

 

ためになる解説もありましたので、今後の参考とするため、内容をまとめてみました。

 

 

アンジェリカスの22

○トーセンラーの仔で走る馬、走らない馬がようやく分かってきた。背中が強いということが1番大事。

○アンジェリカスの22は、トモはまだ弱いが、背中は強い。前で引っ張る力の方が強く、トモがまだ付いてこない。こういう馬の方が、トレーニングを積むことによってしっかりしてくる。背中の良い馬というのは、こういう馬のことをよく言う。

○トモが弱い、でも背中が強いから、前で引っ張ることによってそれなりの運動ができている。これが段々負荷をかけていくうち、トモがしっかりしてきて、バランスが良くなった時に、良いフットワークで走れる馬になる。

○うちに15~20年位いる馬に乗っている人間が、必ずトモが強くなってくるので、この馬は走ると思う、という表現をしている。

 

 

ヴルタヴァの22

○写真だけだと膝蓋(?)が緩く見えるが、歩かせると繋ぎのクッションが足りない。こういう馬はセリなんかでは買わないが、スワーヴリチャードの仔は意外に繋ぎのクッションがない馬で走っているのが多い。関節が固いイメージのスワーヴリチャードの仔が多くて、意外にそういう馬の方が走っている。典型的なスワーヴリチャードの走る産駒だなと思っている。

○この馬はバランスが良いし、体も立派だし、走るフットワークも大きく、可動域が狭いということはない。関節が固い馬は、可動域が狭くなってしまい、大きなフットワークをできない馬が多いはずだが、このヴルタヴァの22は、中々良いフットワークで坂路を力強く登っている。典型的な、スワーヴリチャードの仔は、こういう馬が良くなってくるんだろうなと思う馬。

○スワーヴリチャードの仔は、これぐらい体に恵まれて、バランス良く走っている馬に関しては、かなり活躍している馬が多いので、走れるタイプだと思っている。

 

 

アラマーチャンの22

○たった今、坂路を登るところから何から全てチェックしてきたが、素晴らしい馬。とにかく瞬発力があって、可動域も広い。

○見た瞬間、コロッとしていて、アクションが小さいんじゃないかとか、立ち姿だけだと見えるが、歩かせたら、人間も蹴られそうなくらいトモ脚の蹴りが速い。とにかく瞬発力があって、それも並外れているし、背中も強いし、とにかく体幹が強い。見ていて楽しくなるくらい。

○これだけバネのある馬は、そうはいない。小さ目な体幹の強い、走るステイゴールド産駒の典型のようなタイプ。

○人間が乗ってられない。2本足で立って、2本足で歩いてしまうから。こんな馬はあまり見たことがない。昔シンザンがそれで有名になったが、立って歩く体幹の強さというのは、シンザン級ではないか。中々こんな馬は見たことがない。

 

 

スピリテッドエアーの22

○スピリテッドエアーの仔の中では、この馬が1番走るだろうなということは想定できる。バランスが良いし、体幹も強いし、坂路も楽に登っている。体幹の強さを感じた馬。

○今までのスピリテッドエアーの仔は、バランスが悪いのがたくさんいたが、まっすぐしっかり走れるという、今までの仔の中にはいないタイプ。

○募集価格640万円は、間違いなのかと一瞬思ったが、兄姉の成績からすると、これくらいの評価しかしてもらえないということなんだろう。ただ、この馬をわざわざ募集に入れたのは、1勝はする確率は高いんだろうなという意味で入れたような気がする。

○ノヴェリストの産駒で、1歳の段階や2歳の初めの頃、ちょっと緩めだけど、体幹がしっかりしていると言われるタイプは、今まで見ていると、成長過程で良くなるタイプが多いので、そういうところに期待している。

 

 

タニノジュレップの22

○タニノジュレップの仔の中で、こんなに良い馬が生まれたのは初めて。背中がしっかりしていて、現時点でもトモが凄く大きい。腫れているかと思うくらいトモが立派。

○競走馬は、後ろから見てもらった時に、外ヨロが外側にどれだけ筋肉が張っているか。その外ヨロの反対側、内股のところの筋肉(内ヨロ)がどれだけ大きくなるか。オープン馬を後ろから見てもらうと、そのバランスで驚くのが、内ヨロがめちゃくちゃ張っている。オープン馬と未勝利馬の違いは、後ろから見た時に、内ヨロにどれだけ筋肉が付いて張っているかというところが一番見やすい。

○この馬は、今から力が付いてきた時に、内ヨロに多分相当な筋肉が付くことが想定される。ローズジュレップ以上に期待できる馬だと思う。

 

 

ハッピーセーラーの22

○ゴールドシップ産駒は、緩すぎて、緩いままで終わる馬が結構いるので、そこは気を付けないといけない部分。ハッピーセーラの22は、その緩さが、将来良くなるだろうという緩さで、将来的にこの緩さは解消するなということが、手に取るように分かるタイプ。

○ゴールドシップの仔は、みんな奥手なので、今の時期にゴールドシップの仔で凄い凄いというのは中々いない。この馬は、ゴールドシップ産駒の緩さはあるけど、その緩さが将来の競走馬としてステップアップできる、能力をアップできるタイプの緩さ。

○ダンスインザダークの肌にゴールドシップで、セリで買う時に躊躇する配合。緩さが解消せずに、そのまま終わってしまうタイプが多い。ただ、この馬はしっかりしているので、この緩さは将来的に良い方に働く緩さ。乗っている人も、1歳12月時点では、しっかりしているタイプだと話していたので、将来的に面白いタイプ。

 

 

レアドロップの22

○体が大きいので、自分で自分の体を持て余しているが、今の時期のゴールドシップ産駒にありがちな、そういう緩さだと思う。体が立派なので、調教を進めていった時に緩さが解消して、走るタイプのゴールドシップ産駒に変わっていくと想定している。

○母レアドロップは3勝馬だが、しっかりした馬で、競馬でも堅実に走るタイプだった。短距離の固めのカチンとしたタイプだったので、ゴールドシップを付けたら緩さが出ないで、母父キンシャサノキセキ、母レアドロップのちょっと固めなのが、逆に緩くなって良いかなという配合をしたつもりだが、どちらかと言うと、典型的なゴールドシップ産駒が出てしまっているという感じ。

○これから調教を重ねることによって、どういう風に変わっていくかというのは、まだ分からないところはあるが、ゴールドシップ産駒の牝馬で体のある馬は、体幹がしっかりした時には走っている馬が多いので、そういう風に変わることを期待している。順調に調教をやれているので、順調に良くなってくれることを期待している。

 

 

アンジェリカス

アンジェリカスの22。

牧雄代表の評価が一番高かったのは、アラマーチャンの22ですが、それ以外でも、アンジェリカスの22、ヴルタヴァの22、タニノジュレップの22は、評価が高かったと思います。

今回の牧雄代表の解説動画は、今まで以上に参考になる内容が多かったような気がしており、とても良かったと思います。