朝倉千恵子『「ブレーキ」と「重し」』

「ブレーキ」と「重し」

「何故人のやる気に水を差すのですか？！」

「何故情熱を一気に冷めさせる発言をするのですか？！」

何度も何度もぶつかった

カチンとくる発言も数えきれないほど

むかつく
腹立つ

我慢ならない

そんなことを思ったことも数えきれない

しかし・・・

最近は苛立ちや腹立たしさが消えた

え？

誰にって？

それはわが社の副社長我満に対してです。

以前の会社のもと上司

足かせ
重し

そう思っていた

私が飛び立とうとしているのを
何故妨げるのですか？

何故重しになるのですか？
重くて飛べません

私の足を何故引っ張るのですか？

文句もかなり言った
いっぱいぶつかった

眉間にシワもできた
ストレスでハゲもできた

しかし・・・

今は喧嘩はない

「重しではなく、ブレーキと思えばいい・・・」

この発言も以前は理解できなかった

何かをなし得ようと思いを伝える
発想を言葉に出す

ことごとく反対する

何かしようとすると
必ず逆の意見を言う

物凄くうっとうしい存在だった

本当に腹黒い
計算高い
ずるい

そう思った

しかし、今は違う

今頃ようやく
感謝に変わった

そんな話をある方にしたら
下記のメールが届いた

「ブレーキ」と「重し」

高性能な車には、高性能なブレーキが必要。

自動車のＦ１レースを見ていても本当にそう思う。

時速３００キロのスピードから、
一気に１００キロ以下のスピードまで減速する。

その減速、すなわちブレーキの性能があるから、
フルスロットルでアクセルを踏める。

ブレーキは安全装置であり、信頼できる命綱。

しかし、「重し」は単なる負荷であり、
発進時だけでなく停止時にも負荷になる。

いざという時に「ブレーキ」を踏んでくれる人は、
真に信頼できる人。

単なる「重し」は、発進時にも停止時にも
本来の性能を発揮する妨げになるだけ。

そのところをしっかりと見極めたい。

－－－

頂いたメールに涙が出た

未熟が故にわからないこと
気づかないことがいっぱいある

人の存在
真の優しさ思いやりに気づかないことがある

少しだけ成長し
物事の本質を知るようになった

あとになって感謝できるのは

自分にとってマイナスだといって
切らなかったからこそ

いやだ
うっとうしい
目の上のたんこぶ

と権力をかざして切ることもできる

しかし、なんかある
何故そんな言い方をする？

きっと何かを教えようとしているのかも？

と無意識の本能が必要だといっている

気がつけば１５年

歴史には意味がある
歳月は嘘をつかない

人間関係も上司と部下の関係も
水くさいまま終わることもある

絆を深めるには摩擦は必要だったんだ
と改めて気付く

松下幸之助さんは意図的に苦言を呈して下さる
方を身近に置かれたとか・・・

副社長の我満一成と

今日の一言
『真の価値はうわべだけの関係ではわからない。
絆は、踏み込んで傷ついて摩擦を経て築き上げるもの。』