すめ神の、けさの神あげに、あふ人は、ちとせのいのち、のぶとこそきけ


神楽歌(湯立・本)


神楽は、宮廷行事として古代から連綿とつづく宮廷神楽と、庶民の間で祭礼のおりなどに催されてきた里神楽とに大別される。これは宮廷神楽における歌。清らかな神を迎えてマツリを行い、万事とどこおりなく歓待が終って神を送る。その場に立ち合わせた者は、千歳の寿命をのばす、との内容。客人(まれびと)が定期的に来訪して福をもたらすとの信仰は、現在でも形を変えつつ存在している。客人もまた、神なのであった。