10月17日

平均視聴者数1700人を有した僕のチャンネルは永久BANとなり、消えた。

900人ぐらいだった気もしますが、誰しも過去は美化したいものです。

 

 

 

 

永久BANされてから10時間ほどが経っただろうか。

 

サイコパスけんきから連絡を受けた後、僕はパニック状態となり、眠れずにいた。

 

 

そんな中、Mother3rdという男が心配の連絡を入れてくれた。

 

 

彼もまた人気配信者であり、僕の友人である。

 

 

Mother3rdはとても邪悪な存在であり、

その名前がTwitterでトレンド入りする度に

 

 

 

「Morther3がトレンド入りしていたから

 Motherの新作が出るのかと思ったら、

 なんか配信者らしい。紛らわしい。改名しろ」

 

 

 

と、Twitter人口世界2位を誇る日本ツイッター国民に嫌われているはぐれ者である。

 

 

そんなMorther3rdから来た連絡はこうだ。

 

 

 

 

 

 

 

「しんじ…😭😭😭

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…彼の本業の一つは役者だ。

 

 

 

 

 

 

 

十中八九ウソ泣きだろう。

 

 

 

 

 

 

そんなウソ泣きに対し、僕は

 

 

 

「ううう;;;

 また復活できたら遊んでね;;」

 

 

 

と、ウソ泣きで返した。

 

 

 

 

今思えば、あれは高度な騙し合い

ライアーゲームのようなものだったのだろう。

 

 

 

そんなライアーゲームでMorther3rdが僕に続けて送ってきたメッセージは

 

 

 

 

 

「ちなみに最近オレ中指よく立ててるんだけど🖕

 大丈夫かな」

 

 

 

 

 

 

だった。

 

 

 

彼はこの日、初めて絵文字の存在に気づき、使ってみようと思った稀な人類なのだろうか。

 

 

それとも、その中指は意図的に僕に向けて放たれたものだったのだろうか。

普通ならば「ちなみに最近オレ中指🖕よく立ててるんだけど大丈夫かな」になるはずだ

 

 

どちらにせよ、不自然な絵文字の使い方であるのは

間違いなかったが、とりあえず

 

 

 

 

 

 

「全然大丈夫です」

 

 

 

と、メッセージを返し

このライアーゲームを収束することにした。

 

 

 

どんな形であれ、

友人から心配の連絡が来ることはとても嬉しい。

 

 

しかし、どんな人物から連絡が来ようと、

僕の傷が完全に癒える事は当然なかった。

 

 

当時、深夜12時に差し掛かる頃

僕はいつも筋トレをしにジムに行っていた。

 

 

だが、その日はジムに行く気力もなく、

ただ横になり、自分が眠りにつくのを待っていた。

 

 

 

 

そして30分後…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はジムに来た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

筋トレはどんな悩みも解決してくれる。

 

 

僕は動きたくないという自分の心の声をフルシカトし、

ジムで筋トレする事を決行した。

 

 

筋トレをしていれば嫌な事は忘れられる。

 

 

そんなことを信じて無我夢中でトレーニングし続けた。

 

 

筋トレを始めて30分ほど経つと、

ある一つの真実に僕は辿り着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、普通に忘れられるわけなくね??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、ジムは全てを解決してくれる完全無欠の存在では

なかったのだ。

この研究結果については現在マッチョ29と共に、京都大学後援の元、論文を書き進めているところだ。

 

 

 

筋トレは、種目ごとにセットを組んで休憩を挟んで行う。

 

例えば腕立て伏せを行うのであれば、

 

腕立て伏せを10回行った後、1分間休憩を取る。

 

これを3回繰り返す。

 

これで3セットだ。

 

僕はほぼ毎日身体の部位ごとに色んな種目を行う。

その日は合計20セット程、胸のトレーニングを行った。

 

 

そんな1セットごとに行う休憩が僕を苛んだ。

 

 

セット中は集中出来ていたのに、ダンベルを床に降ろす度にBANされた事を思い出す。

 

 

しかしそんな心の大ダメージとは裏腹に、

僕の身体は絶好調だった。

 

 

 

普段上がらない重量のダンベルが上がる…!

 

 

 

そんなことに気づいた僕は徐々に元気を取り戻していった。

 

 

 

反骨精神という奴だろうか。

15セットこなした頃には

僕の荒んだ心は快復してきていた。

 

 

そしていつしかBANされた事実を受け止め、

こう思うようになっていた

 

 

 

 

 

 よっしゃー!復活できるまで、YouTubeで頑張るぞ!

 動画だって沢山投稿してやる!

 むしろ今までなんで俺は配信しかしてなかったんだ。

 もっともっと視聴者を集めるためにYouTubeも同時にやるべきだった!

 BANされた事によって、俺はこの事に気づけた。

 これは俺が大物になるための大きな一歩だ!!

 

 

 

 

 

そんな興奮状態のまま、僕は帰宅し、気づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、めっちゃ気のせいだわ。さっきの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家に着く頃には、そんな気持ちは全てそぎ落とされたようだ。

やはり筋トレは全てを解決してはくれない。

 

 

そのあとも落ち込んでいたのは覚えているが

いつ眠りについたのかは覚えていない。

 

 

 

 

 

…こうして僕は初日を無事終える事が出来た。

 

 

 

ちなみに、この日以来、ジムには未だに足を運んでいない。

 

 

このブログはそんな僕が元気を取り戻すまでのノンフィクション感動コメディ物語です。

 

 

 

 

 

元気になるまで残り23日