8ヶ月振りに帰る日本を楽しみにしながら、この最終話の日記を帰国する機内で書いています。
8ヶ月という長いようで、終わってみれば短く感じる日々でした。
これまでのことを思い出しながら、この日記を書いていると、本当に目頭が熱くなってきました。笑
僕も歳を取って涙もろくなったのかな…笑
本当に、思い返すと様々な出来事が甦ってきます……
。。。。。
昨年、25年もお世話になったホークスの退団を決意したこと。
中々アメリカでの所属先が決まらず、不安な日々を過ごしたこと。
テキサスレンジャーズの受け入れが決まり、本当に感謝したこと。
初めてのメジャーリーグでのキャンプで、不安な自分を助けてくれ、人の温もりに触れたこと。
英語の壁を感じ、心が折れかけていたこと。
自分の甘さを思い知ったこと。
自分の情けなさを責めたこと。
挫折感や虚無感を感じたこと。
アメリカの野球を学び、新鮮さや感動を覚えたこと。
アメリカのシステムが本当に進んでいることを知ったこと。
通訳してくれる有り難みに本当に感謝したこと。
人の優しさに感動し、自分自身も見つめ直したこと。
初めて選手から話しかけてくれた時の嬉しかったこと。
初めて選手やスタッフから名前付きの挨拶をされた時に、内心は嬉しかったこと。
初めてコーチとしての役割をもらった時の嬉しかったこと。
初めて英語で会話が続いた時に自分の成長を感じたこと。
初めてアメリカで散髪して、凄く後悔したのと、凄く思い出になったこと。
アメリカの文化や習慣を知り、勉強になったり、見方が変わったこと。
アメリカのドライなところを感じ、価値観の違いを知ったこと。
アメリカのスケールの大きさに驚き、感動したこと。
アメリカの物価の高さと円安の影響で、料金に衝撃を受けたこと。
遊びに行った帰りにUberタクシーが無く、5倍もするリムジンに1人で乗って帰ることになったこと。
選手からアドバイスを求められたことが、凄く嬉しかったこと。
アドバイスをしたことで注意を受けたこと。
選手の力になることができて、その選手から感謝を伝えられた時に感激して涙が出そうになったこと。
シーズン途中クビになった選手に対して、自分は何もしてやれず、もっとやれることがあったはず、と本当に悔しい思いをしたこと。
ドミニカの若い選手の素材の良さを目の当たりにして驚いたこと。
ドミニカでの初日に、暴投の球がヒザに直撃し久々に硬球の痛さを味わい悶絶したこと。
ドミニカで氷に当たってしまい、経験したことのない強烈な下痢症状がずっと続いたこと。
ファールボールを避け損ない手の小指に当たり、たぶん骨折をしていたこと。
選手やスタッフとの別れの時に、僕を大切に思ってくれていたことが分かったこと。
サプライズでみんなの寄書きのユニホームをプレゼントしてもらったこと。
僕の誕生日をみんなが知っていてくれ祝ってくれたこと。
みんなの前でしっかりと最後の挨拶ができたこと。
日本とアメリカのコーチングの違いが自分なりに整理できたこと。
日本とアメリカの野球の違いに、自分なりの答えが出て全てが繋がったような気がして、最高の気持ちになり興奮したこと。
選手の力になるために、自分の足りないことや、コーチの意識がもっと変わらないといけないと、改めて感じたこと。
もっと選手の力になりたい!と、その思いが強くなったこと。
そして、沢山の素晴らしい一生の出会いがあったこと。
。。。。。
この全てが最高の思い出となり、僕の人生の最高の宝物になりました。
そして常にそこには僕を助けてくれたり、心の支えになってくれた方々がいました。
僕一人の力では、この充実した日々を成し遂げることはできませんでした。
一番身近な家族の理解や助けがなくても成し遂げることはできませんでした。
同じものを見たり聞いたりしても、人によっての受け取り方、感じ方は様々です。
僕はこの一年、自費で挑戦したからこそ、絶対に一日足りとも無駄にできない!という気持ちになり、それが自分の"アンテナを張り巡らせる"ことにもなったと思いました。
だから僕は普段よりも色々なことに気がつき、経験値が増え、視野が広がり、少しでも成長できたのではないかと思います。
そしてこの一年は、今までの僕の五年分ほどの価値があった!と自分では思っています。
これまでのキャリアや報酬を捨ててまで、ここに来た価値があった。
僕の挑戦は間違ってなかった。
今では、心からそう思えます。
本当に僕を支えてくれた家族や友人、チームメイト、チーム関係者、出会えた全ての方々に感謝しています。
本当に本当にありがとうございました。
これからは、この経験を活かして何ができるのか、もっと人の役に立てるよう、まだまだ学び続け、挑戦していきます!
僕の人生の"武者修行"はまだまだ続きます。。
倉野信次
〜夢のアメリカ武者修行編おわり〜
これまでこの日記を読んで下さった皆様、楽しみにしてくれていた皆様、本当にありがとうございました。
アクセス数と"いいね"が僕の励みになりました。笑
またどこかでお会いしましょう。。