4月8日に2Aフリスコも開幕し、公式戦が始まったことでようやくこれまでの日常が戻ったような気がしました。笑

なんせ、昨年まで25年間も日本のプロ野球界にいたものですから。


マイナーリーグ2Aのシーズンですが、9月下旬まで、月曜日以外のほぼ週6日試合があります。

7月にオールスター休みが4日間あるものの、ほとんど月曜日以外の毎日が試合で、シーズンは138試合ほど行なっていきます。

フリスコの対戦相手は主にテキサス州近郊のチームで、対戦も1週間は同じチームと6連戦を行なうことがほとんどです。

もちろん遠征もあるので、1週間ホームで試合をしたら、次の週は1週間のアウェイ遠征というサイクルが多いですね。たまに2週間続けての遠征もありますが。


2Aと言えども、独立したチームで地域に密着しているので、地元のファンの方が沢山球場に見に来てくれますし、球場もれっきとした興行なので、毎日何かのイベントでファンを楽しませたり、飽きさせない工夫をしています。



試合前には始球式(ファーストピッチセレモニー)がありますが、日本のように試合開始直前ではなく30分前くらいの選手がウォーミングアップしている時間帯に行われるのが通常です。

また試合前にはもう一つ。毎試合どこの球場でも試合開始直前に必ずアメリカ国歌が流れます。

これには、僕も当然ながらみんなと一緒に整列して、国旗を見ながら聴くのですが、毎試合どなたかが歌ったり、演奏したりするので、様々なアメリカ国歌が聴けるのも楽しみであったりします。

上手い歌手の国歌を聴いた時には本当に鳥肌が立ちますよ。


また試合のイニング間でも必ず何かのゲーム等のイベントで楽しませています。

ちなみにフリスコの本拠地は、ライトスタンドのところがプールになってるので、夏場はここで飲み物片手に野球観戦するといった、ベンチから見てもかなり羨ましい光景ですね。笑






試合は日曜日以外はほとんどナイターで、金曜日と土曜日のナイターが一番多くの観客が集まります。

というのは、毎週この曜日の試合後は花火大会があるからというのも大きな要因でしょう。

たまに試合後のミーティングが終わったら僕も見に行ったりしてます。笑



またこれはどのチームでもイベントとしてシーズンに一度は行なっているようですが、平日の11時からのデーゲームで試合を設定し、地元近郊の沢山の小学生が授業の一環としてスタンドに観戦にきます。

日本の遠足のようなものでしょうか。

試合中のインターバルのちょっとしたイベントでも、子どもたちが喜ぶような遊びやゲームがあり、本当にみんなが楽しそうで。

「これは凄く良いイベントだなぁ。日本でもファームなどでやればいいのに。」

と、僕はそれを見る度に思います。


アメリカのマイナーリーグは日本のファームとは違い、一つの興行ですので凄く盛り上がるというか、野球観戦の楽しみ方が日本とは少し違うようにも感じましたね。

(またその違いも後日書きます)


そしてマイナーリーグと言えどもチームの勝利を目指すスタンスはメジャーリーグとはなんら変わりません。

しかし、選手はこの場で活躍し、一日でも早く3A、そしてメジャーへと駆け上がっていくことが最大の目標です。

また選手起用も勝利を目指していくものの、あくまでも育成の場なので、投手は無理な球数の投球は絶対にありませんし、リリーフ投手の連投もシーズン序盤はほぼありません。

こういう部分の制限、管理は徹底されていますね。


開幕シリーズでは、フリスコは3連戦でしたがホームで行われ、開幕戦に勝利し気分良くスタートできました。

翌日の2試合目には9回4点差で勝っていて、3連続本塁打を浴び1点差となり、それもセンター、ライト、レフトへの本塁打という滅多に見れないものも経験しました。(味方の投手なので複雑でしたが…)

極め付けは、その3本塁打で1点リードの状況となり2アウトとなった場面での投手交代で、なんと!!

まだ他にも投手が残っているのに、控えのキャッチャーがマウンドに上がりました。笑

これは投手の球数もチーム内で制限されていて、また翌日の他の投手の予定も決まっているので、しようがないようです。投手はこういうシーズン序盤での制限はより厳しいものになりますね。


そしてそのキャッチャーは打者1人でしたが、無事に抑えてセーブ投手になるという…

観客も事情を理解しているようで、最終的には大盛り上がりで勝利できたので本当に良かったです。笑


ちなみに野手が試合で投げるときは、スローボールが基本となります。それは野手が全力投球して肩や肘を故障したり、死球を当ててしまわないためです。

こういう部分もしっかりと選手は管理され守られているなと思いました。


と、こんな感じで、日本ではあり得ない光景も見ることができ、刺激的なシーズンのスタートを送ることになったのでした。。