会話の言語が分からないという本当の意味での「武者修行」⁉︎が始まり、僕は自分の甘さや後悔に苛まれる日々を何とかして脱却するため、なりふり構わず関係者に色々と相談しました。

 

(実はこの「なりふり構わず」という気持ちが、こういう状況において一番大切なことなのだと気付かされます。)

 

そうすると、僕に一筋の光が見つかったのです!

球団に所属している通訳の「ヒロくん」が手伝いに来てくれることになりました!


彼は本来、現在レンジャーズに所属している日本人投手の有原航平くんのための通訳です。

それが今年はメジャーリーグのロックアウトが続いてしまいロックアウトが終わるまでメジャーキャンプも行えない状況となり、有原くんもキャンプインできない状況でしたので、ヒロくんが時間の許す限り僕の通訳として手伝ってくれることになったのです。

 

 

そして彼が僕のために来てくれたチーム合流4日目。

明らかにこれまでと違い、コーチ陣たちとの会話が増え、これまで挨拶や当たり障りのない話くらいしかできなかったのが、色々と踏み込んだ内容の話に発展したのです。

 

「日本の野球はどんな感じなの?」

「こういう時は日本ならどうしていた?」

「練習量、遠投についてどう思う?」

「今の科学的なアプローチはどう思う?」

 

また僕的には一番ツボにハマったというか、何故か嬉しい感覚になった会話が、

 

「こっちでもベテラン選手が若い選手に対して、今の若いやつらは…って、よく愚痴ってるよ。」

 

って聞いて、いつの時代でもアメリカでも今と昔のギャップについて愚痴るのは一緒なんだなぁと…(笑)

 

今までの話したくても話せなかったうっぷんを晴らすかのように(笑)、沢山の会話ができて凄く楽しかったし、何より密な話ができて本当に嬉しかった。(泣)

 

「これだよな!僕が望んでたものは!こうやって意見交換したりして、知らなかったこと、違った見方、感覚や教えを僕は学びに来たんだ!」

 

思い返すと、僕が話せないことが周りも分かっていたので、聞きたいことや話したいことがあってもできなかったのだと。

やっぱり会話が出来る、言葉が通じるって本当に素晴らしいことであり、これができないと僕はここまで来た意味がないのだと改めて痛感したのと同時に、少し落ち込んでいた僕を救ってくれたヒロくんには本当に感謝しかありませんでした。

 

こうして「救世主」ヒロくんの登場で、僕の武者修行は一気に充実の一日と変化したのでした。