私からの誕プレとして、ツクモ秋葉原店でゲーミングキーボードを購入した夫。
この日の夜のこと。
夫「へいパル。今日買ったキーボード、返品できるかどうか調べてくれないかい?」
私「えぇ?!返品ってまたどうして?」
夫「音が気に食わないんだ。お店のデモ製品を試した時は良い感じだったのに、僕が買ったやつは全然違う別物。クリックした時の指の感触も違う。」
えぇ〜
クリックした時の音と感触が気に食わないから返品ですって??
クソ暑い中外で待たされて、ストレスでハゲ散らかしそうになったのに?
、、、
夫はITエンジニアでウルトラゲーマー。
素人には到底理解できないこだわりってものがあるんだろうか、、、
夫はこういうお高めのデバイスを買った時には、後で返品できるように数日間レシートを取っておくし、開封時も気をつけて開けるのね。
なんせほら、返品天国アメリカ出身だから、返品・交換ができて当たり前だと思ってる。
ゲーミングキーボードと普通のキーボードの違いって?
とにかく派手に光り音がうるさいこと、と私は認識してる
こんな音ね。
この動画は、夫のタイピングの速さを私が撮影したもの。
日付を見ると2021年の2月3日だって。
「パソコン」って検索したらすぐにこの動画がヒット。
iPhoneって本当に便利よね〜
太い指で器用にタイプしてるでしょう?
夫は「OK, I’m typing a message on the computer to show how quickly I can type.」とタイプし、実際の文をそのまま私にメールしてきた。誤字脱字無し!
一発撮りでかかった時間は5〜6秒。
タイプしてるところを見るとあれ?たいしたことないかも?って思うでしょ?
でもね、この時夫はモニターやキーボードを一切見てないの。私の目を見ながら、喋りながら同じ文章をタイプしてる。
私はブラインドタッチできないんだけど、キーボード見ながら同じことやってみたら誤字だらけで20秒以上かかりました


家にいた私に夫からの着信が鳴った。
夫「へいパル。日本の法律がどうなってるのかわからないけど、ツクモの店員は交換に応じられないって言うんだ。そんなデタラメあるわけないと思うんだけど。」
私「え〜ダメだって?理由は?なんて説明したの?」
夫「デモ製品のクリック音と感触が気に入って買ったけど、同じ商品を買って家で使ってみたら全然違うって。中のスイッチ(キーボードのキャップ下にあるスイッチで、グリーンスイッチと呼ばれていた)が原因だと思う。交換してほしいのにダメだって言うんだよ。訴えるしかないのかな。」
私「いやいや待ちなさい、なんでダメなの?」
私とは英語で話してた夫、どうやら男性店員に日本語で説得を試みている。
よく聞こえないけどしばらくして、、、
夫「あぁ最悪だよ、こんなことになるなんて信じられない。僕じゃ日本語でうまく説明できないから、パルが代わりに話をしてみてくれないか?」
呆れてる夫。
日本人はルール通り、マニュアル通りが基本だから、私が話したところで絶対何も変わらないよな〜と思いつつ、、、ひとまず代わってみた。
そこから夫、店員さん、私の三つ巴の攻防よ。
まぁまとめると、
【夫の主張】
デモ製品には何も問題がなく、「じゃあこれですね」と店員に手渡されたボックスを持ち帰ったら音も感触も全く違う、となったのだから交換するべき。その場で実物を確認することはできなかった。交換してもらいたいし、その前に商品の箱を開けて見せてほしい。
【店員さんの説明】
新品の未使用品であろうと開封後であろうと関係なく、 商品をご購入された時点で既にお客様にご納得いただいたものとみなされるため、店舗としては返品も交換も応じる義務はない。ごくごく稀ではあるが、専門知識があって強いこだわりのあるお客様の中にはグリーンスイッチの微妙な違いに気づかれる方もいる。おそらく中に使われている鉄の量が微妙に違うとか、そういう製造工程での話だと思うが、、、不良品とは違うので、返品交換はできかねる。
う〜ん、、、やっぱりって感じ。
どちらの言い分もわかる。
新品の箱を開けて使用感を試したい、なんて要望、お店としてはいちいち対応してられないもんね。
ベタベタ他人が触った商品なんて買いたくないし。
返品交換が可能だったとしても、納得のいく商品にあたるまで開封して試すなんて不可能でしょ。
一方ゲーミングキーボードは音や感触が好きで買うわけだから、好みじゃないから交換してほしいという夫の気持ちもわかる。気持ちはね
ここは秋葉原、、、夫みたいに外国人からのわけのわからないクレームが多いんだろうな〜
店員さんも鍛えられてるんだろうね
私はこのキーボードを見てもいないし触ったところで夫の言う違いなんて絶対わからないと思う、、、それなのに私を媒介して言い争われても
でもねばったのよ。
もうデモ品で良いから交換していただくことは無理ですか?って。
で、その後の一言で私はイラッときた。
店員さん「要は交換をしたところで我々としては何もメリットが無いんですよ。ただ商品を交換しただけって形になるので〜。」
はぁ〜?メリットが無い?
それはそうだろうけど、その言い方よ
このやり取りをスピーカーで聞いてた夫
「メリットが無いだって?僕が悪い口コミを書いたらお店は損することになると思うけど。」
確かに。
私「それはそうかもしれませんが、じゃあどうすればいいんですかね?欲しければまた新しく買うしかないけど、商品は試せないからまた好みに合わない可能性もある、そういうことですか?」
店員さん「例えば一度返品するならするで商品代金の20%を手数料でお支払いいただくとか?その上で新しく購入していただける、そういう話であれば我々としても対応できるんですけどね。」
夫「手数料払えば返品できるって?よし、そうしよう!」
私スピーカーにしてんじゃねーよと思いながら「え〜20%だよ、高くない?転売した方が良いって!」
夫「いや、いいよ。(店員さんに)すみません、じゃあ20%払うので返品でお願いします。」
スピーカーで聞こえてきた限りだと、夫は丁寧な日本語で紳士に会話してたと思う。
なのに後から聞いた話、この時対応してくれた店員さんの両手が震えていたらしい。
大きなクマゴリラみたいな外人にクレームつけられたと思って内心はビビっていたのだろうか、、、お手数おかけしました
この店員さん自体も、あくまで物腰は穏やかで丁寧に話されてはいたんですけどね。
はっきり「メリットがない」にはちょっとビックリ。
で、このゴチャゴチャがあった後に調べてみたら、やっぱり客側の都合での返品・交換に応じるかどうかはお店の裁量に委ねられてるみたいですね。お店によって◯日以内の返品ならOKとか、未開封ならOKとか様々なようです。
秋葉原のこういうお店では一切受け付けません、と明示してるところが多く、一部で手数料を払うならOKとしてるお店があるようです。夫みたいな状況に陥って怒ってる人がネット上に何人かいた
私としては、「手数料を払うなら返品を受け付けます」って最初から言えよって思った。
絶対に返品・交換はできない姿勢を見せて客側を絶望の底に突き落とし、それでもしつこいようであれば「手数料を払えばOK」という奥の手で渋々納得するように持って来させるようなやり方が気に食わない。
前例を作ると面倒だからってことなんでしょうけどね、、、私がマネージャーなら、昨日の今日で持ち込みで来てくれて、商品に目立つ傷や汚れもないなら交換に応じるけど。こういうお店で働いたことがなく内情がわからないからそう思うのかな。
夫「20%なら悪くないよ。まぁいざとなったらカード会社に連絡して不当な請求だから取り消してくれって依頼もできるんだけどね。そうなったらお店としてはマイナスしかないから、僕と取引して良かったと思うよ。」
夫的には腑に落ちてるようです。
グリーンスイッチって、調べると自分で部品を買って交換ができるようなので夫に提案してみたんだけど、それは面倒だから嫌なんだと
ということで、せっかく夫の誕プレで買ったキーボードは返品することになり、夫はもう新しいものを買う気も失せたという残念な結果に、、、私はやっぱり秋葉原嫌いだなって再認識

