27日の続編です。
義父の部屋でやっと心落ち着けてブログでも書こうかと思ったその時、義父が入ってきて再びファミリーヒストリーを語り出しました。
本当は来年リタイアしようと思ってたんだ。
もしベッキー(亡き妻)が生きていたら、子供たちが大きくなった後、この家に2人だけで住んでいたと思う。リタイアしたら家の裏にあるキャンピングカーで旅に出ようか、なんて話してた。
もうできないけどね。ベッキーはいないし、今は孫たちも住んでるからこの家のローンを払い続けないといけない、、、静かに老後を暮らすってのはできなそうだ。こんな風になるなんて当時は全然想像していなかったよ。
ベッキーはまさにこのベッドで亡くなったんだ。
朝起きたら、もう息をしていなかった。
不思議なのは、、、私が心臓発作を起こした時だ。
家の前の雪かきをしている時に急に体調が悪くなったんだ。
頭痛がして、お腹も痛くてトイレで吐いたよ。唇も青くなってた。その時に閃いたんだ。「これはハートアタックだ!」って。
助けも呼べないままに亡くなる人だって多いだろう?私はラッキーだった。
その時家に一人だったからね、自分で救急車を呼んだよ。
這いつくばって移動しながらキャスパーを裏口に繋いで、このベッドに横たわったんだ。オールライト、後は助けが来るのを待つだけだ。もう自分にできることは全てした、その後のことは神のみぞ知る、、、
不思議と怖くはなかった。まるで隣にベッキーがいてくれているような気さえしたんだ。ベッキーと同じ場所で死ねるならそれも悪くない。
死ぬのは怖くない。みんな最後はそうなるからね。もちろんまだ死にたくない、生きられるなら生きたいとは思ってるけど。子供たちもいるし死ねないよね。
私とベッキーは出会って1ヶ月で結婚したんだ。
ベッキーは若い頃アーカンソーにある空軍基地で働いてた。私の兄ロブもそこで働いてて、それがきっかけで出会ったんだ。
ベッキーは直感の優れた人だった。私とロブ、2人の弟が写った写真を見て、すぐにロブだけ血が繋がっていないと見抜いたよ。ロブは母親が他の男と浮気してできた子供だ。(知らんかったー!)
一人だけ顔が違うと見抜いたんだろう。ベッキーはそのくらい勘が鋭かった。私との間にも何か直感を感じたんだろう。
ああ、ちなみにアンクルジョー(ベッキーの弟)の下の娘アマンダも姉のヘザーとは血が繋がってない。知ってた?(えぇ〜!)
アマンダも、アンクルジョーの前の奥さんが浮気してできた子供だ。ジョーはそのことを知っていながら自分の娘として育てたけどね。
私の父も母も離婚した後それぞれ再婚したんだ。
でも私の父はプロボクサーだっただろう?当時試合中に頭を打たれたショックで、しばらく経ってからアルツハイマーになったんだ。ボクサーにはよくあるみたいだよ。新しい奥さんは父が亡くなるまで介護をしてくれたけど、相当大変だったと思う。
私の家族は私が2歳の時にアルゼンチンからNYに移り住んだんだ。当時は低所得者用に安い家賃で借りられるアパートがあってね。そこで暮らしてた。〇〇(夫の自閉症の弟)もそうだろう?政府からの補助を受けて、格安の家賃で一人暮らしができてる。
パルたちが暮らしてるベイエリアもNYと同じで、今は住宅の価格がひどく高騰してるだろう?何億ってお金を出さないと家も買えない。アメリカで最もお金のかかるエリアの一つだ。でも当時はお金のない人たちが安く家を借りられるようになっていたんだ。それも一等地にあって、ワールドトレードセンターが家から見えたよ!今はとても無理な話。
低所得者が住むエリアだったから浮浪者も多くて危険な場所でもあったんだけどね。
パルにこの話をしたかい?ある日、街を歩いていて知らない男に後ろからナイフで刺されたんだ。ほら、ここに傷があるだろう?背中から刺されて前に貫通したんだ。運よく助かったよ。
(どひぇ〜!!!大きな傷ぅ!!!)
で、これは心臓外科医につけられた傷(お腹に大きな縦の傷
)
、、、
今パルに伝えてるファミリーヒストリーは、パルが伝えたいと思ったらちゅっちゅやその子の代まで伝えてほしいと思う。私は私の知ってるヒストリーをパルに伝えたいなと思ってこうして話してるんだ。
実際にはこの倍くらいの話をしてくれたと思います。何度か聞いた話もあるけど、ややこしくて人物関係や地名をすぐ忘れるので繰り返し聞けるのはありがたい
今のこのボロ屋敷には20数年近く暮らしてると言ってました。
夫の記憶では1998年に引っ越したとか。
お義母さんが亡くなったのは2005年。
子供たちが小学生〜大学生までの思い出がこの家に詰まっていることに、、、
どんなにボロくても引っ越せない理由ってそれもあるんかな
最後にアンクルダン(ベッキーの兄)の話に。
アンクルダンはフィリピン女性と結婚して2人の女の子をもうけた。フィリピンとアメリカで離れていたので、ペンパルから始まった恋。当時はペンパルで出会うことも多かったよう。
でね、こう言ったの。
「アンクルダンはアグリーなのに、2人の娘はどっちも美人だろう?ミックスの子供は本当に可愛い。ちゅっちゅも見てごらん、とっても可愛いだろ?ミックス、、、日本人とヒスパニックのミックスは特に可愛いんだよ。」
私は2日前の屈辱を思い出し、今しかないと義父に告げた。
「ダッド、その話は絶対にタマラの前でしない方がいいわよ。」
「タマラ?どうしてだい?」
「この間、タマラにちゅっちゅが私と〇〇(夫)とどちらに似てるか聞いたらものすごく怒られたの。『なんでそんなことを聞くの?!失礼だと思わないの?〇〇を愛してないの?それは人種差別的な発言よ。ちゅっちゅはちゅっちゅなんだから、そのままを受け入れなさい」って、、、怖かっただから絶対にミックスは可愛いとか言わない方がいいわよ。」
「タマラがそんなことを?」
苦笑いしてたわ。ざまぁ
ちなみにアンクルダンは私から見るとダンディーでとってもかっこいい伯父さんです。アグリーではありません
ぬいぐるみを頭に乗せてわざと落とすと爆笑するので何度も遊んでました

義父の話は面白いのでもう少し聞いていたかったんだけど、いいところで夫に呼ばれた。
「へいパル、今日は水曜日だろう?レイド(オンラインゲームのチーム戦)があるからホテルに戻ろう。洗濯物はもう取ってきたよ。」
呆れるわ〜!帰省中くらいレイドは控えろってな!
何が腹立つって、この前に夫と「トミー(義妹の次男、私の甥っ子)をホテルに招待しよう」って話になってたのよ。綺麗なホテルでくつろいでもらって、そのまま夕食を一緒に食べるんだと思ってたらレイドって
レイドは夜の6時〜8時半まで、、、それまでホテルの部屋で何すんのよ!って感じじゃない?
しかも洗濯物はまだ完全に乾いてないものもあったし
夫「何もすることがなくても、こんな汚い家にいるよりリフレッシュできるだろ?」だそうです。
ま、それもそうか
そしてトミーが切ない話を教えてくれました。
続く