凍てつくような長く厳しい冬が終わり、

 

空気がゆるみ始めると、

またこの季節がやってきますね。

 

 

携帯もメールもSNSも無かったあの時代、

 

抜けるような青空の下、

色鮮やかに咲き誇る

満開の桜の花吹雪のトンネルを

くぐった先にある校舎で迎える

お別れの時・・・。

 

 

人生の次のステージに進む

めでたい日とわかってはいるのに、

 

水面に小さな小石を落とした時に

じわっと広がっていく同心円のように

 

なぜか心に広がっていく

寂しさと切なさ。

 

 

そして人はいくつになっても、

桜を見るたびに

その気持ちを

思い出すのかもしれませんね。

 

 

 

中島みゆきさん作詞作曲の

歌の一つにこんな歌詞があります。

 

「春なのにお別れですか、

春なのに涙がこぼれます。

春なのに春なのに

ため息また一つ」

(中島みゆき「春なのに」より)

 

 

1983年に柏原芳恵さんに提供した

この曲は、

 

現在においても卒業ソングの

定番の一つとして人気のある歌なので

 

ご存じの方も多いかもしれません。

 

 

そしてこの曲は、

日本国民なら誰でも知っている

 

「あのお方」

 

の好きな曲でもあるそうです。

 

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中島みゆきさん・・・

 

その名前を知らない方は

いらっしゃらないのではないかと

思います。

 

 

1975年にレコードデビューした彼女は

オリコンにおいて、

 

4つの年代

(1970年代、80年代、90年代、2000年代)

にわたってシングルチャート1位を

獲得した唯一のソロ・アーティストであり、

 

他のアーティストへの提供曲は、

2010年代を加えた、5つの年代にわたり

オリコンシングルチャート1位を獲得

している息の長いアーティストです。

 

 

自他共に認め合っている

中島みゆきさんのライバル、

 

松任谷由実さんは彼女のことを、

 

「私がせっかく

乾かした洗濯物を、

またじとーっと

しめらせてしまう、

こぬか雨のよう」

 

と中島みゆきさんの音楽を評し、

 

「でも、

そうやってこれからも一緒に、

日本の布地に風合いを

出していきましょう」

 

とエールを送ったりしています。

 

 

「縦の糸はあなた 横の糸は私
逢うべき糸に 
出逢えることを
人は仕合わせと呼びます」

中島みゆき「糸」より)

 

 

人と人との出会い、

お互いに高めあい、

幸せになれる人間関係、

 

いいですよね。

 

 

・・・お話を

「春のお別れ」に戻して

いきましょう。

 

今回は

中島みゆきさんの曲の中から、

 

この時期にマッチするような

印象的な歌詞をご紹介していきます。

 

 

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「今はこんなに悲しくて 

涙もかれ果てて
もう二度と笑顔には 

なれそうもないけど
そんな時代もあったねと
いつか話せる日がくるわ
あんな時代もあったねと 
きっと笑って話せるわ
だから 

今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう
まわるまわるよ

時代はまわる」

(中島みゆき「時代」より)

 

 

今、

どんなに悲しく、どんなに切なくとも

 

「時」はどんな時でも流れ続け、

 

人の気持ちもいつしか

流し去るものですよね。

 

そうです。

 

笑える日はいつか必ず来るのです。

時代はまわるから・・・。

 

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「あの日々が消えても

まだ夢は消えない。

君よ歌ってくれ。

僕に歌ってくれ。

忘れない 忘れないものも

ここにあるよと」

(中島みゆき「旅人のうた」より)

 

 

季節は過ぎ、

 

あなたの前から

あの人たちは去って行ったとしても、

 

過ぎた日々は

決して戻っては来なくても、

 

いつかその悲しみも

時と一緒に流れてしまったとしても、

 

 

それでも、

 

いつまでも消えないもの。

忘れないもの。

 

それもまたあるのでしょう。

 

夢、希望、

そしてあの時の記憶・・・。

 

私にも、あなたの心の中にも

きっと・・・。

 

 

そして

 

「忘れないで

私のことより
あなたの笑顔を忘れないで」

(中島みゆき「一期一会」より)


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「行く先を照らすのは
まだ咲かぬ見果てぬ夢
遙か後ろを照らすのは
あどけない夢
ヘッドライト・テールライト
旅はまだ終わらない」

(中島みゆき「ヘッドライト・テールライト」より)


 

人生とは、

 

どこまでも続く、

長く曲がりくねった暗いハイウェイを

 

「夢」

 

という心の光で照らしながら

ひたすら走り続けるようなもの・・・

 

なのかもしれませんね。

 

 

時に夢見ることで

つらくなることがあったとしても、

 


「なんでもないわ。

私は大丈夫。
なんでもないわ。

私は傷つかない。
maybe 夢見れば
maybe 人生は
maybe つらい思いが多くなるけれど
maybe 夢見ずに
maybe いられない
maybe もしかしたら」

(中島みゆき「maybe」より)

 

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今年もまた春がやってきましたね。

 

「お別れ」という節目の時を

通り過ぎても、

 

私たちの人生の旅は

まだまだ終わりません。

 

 

生きていけば、

いやなこと、悲しいことも

たくさんありますよね。

 

 

だけど、

 

そんなたくさんの

辛いことを乗り越えていくからこそ、

 

私たちは、

 

暗い道に差し込む

一筋の光に気づき感謝することができ、

 

強くなり、優しくなれるのでしょう。

 

そして

幸せになれるのでしょう。

 

 

そう、

 

「『幸せ』という字は、
『辛い』という字の上に

ついているちょっぴりの点を、
十という字に変えると

幸せになるんです。
十分辛くて、
はじめて

人は幸せになるんです」

(中島みゆき)

 

 

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【中島みゆき 作詞作曲 「春なのに」】

 

「流れる季節たちを微笑みで送りたいけれど」

 

の歌詞も印象的です。

 

1983年に中島みゆきさんが

柏原芳恵さんに提供した、

 

春のこの時期にぴったりの名曲です。

聴いたことのある方も、ない方も是非どうぞ。

 

 

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あなたに会えてよかった / 小泉今日子の世界

 

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「春なのに」

 

この歌は現在の天皇陛下、

今上天皇の好きな曲としても知られています。

 

この曲がきっかけで当時親王(皇孫)だった

天皇陛下は柏原よしえさんのコンサートへ行き、

コンサート後に柏原さんと初対面したそうです。

(Wikipediaより)

 

 

(注記)

この記事は2019年3月8日に公開した記事を

加筆/修正したものです。