「才能がある人間はいいよな。
黙っていても
インスピレーションがわいてきて、
努力しなくても、
すごい結果が残せるし」
あなたも
そう考えることありませんか?
でも、
本当にそうなんでしょうか?
そもそも
『才能』
とはどんなものか?
時空を超えて
世界中の人たちから
「天才」
と呼ばれるような人たちは、
どんなことを考えて、
仕事に取組んでいるのか?
そのイメージをつかむため、
今日はこの人の言葉に
耳を傾けてみませんか?
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The only music capable of moving and touching us
is that which flows
from the depths of a composer’s soul
when he is stirred by inspiration.
インスピレーションにかきたてられた音楽家の
心の奥底から流れ出た音楽だけが、
人の心を打ち、
感銘や感動を与えることができるのです。
(Pyotr Ilyich Tchaikovsky)
ピョートル・チャイコフスキー
皆さんもよく御存じの
作曲家ではないかと思います。
白鳥の湖、
眠れる森の美女、
くるみ割り人形、
などの一連のバレエ音楽作品で
知られる彼は、
1840年ロシア生まれ。
リズムの天才
と呼ばれ、
孤児や可哀想な動植物など、
あらゆる弱いものに心を向けた、
その繊細な心で、
叙情的で
流麗・メランコリックな旋律や、
絢爛豪華な
オーケストレーションなどで彩られた、
交響曲・バレエ音楽・協奏曲など、
多岐にわたる分野の作品を残し、
現代においても
世界中のたくさんの人たちの心をとらえ、
感動を与えています。
(注記)
既にお気づきのことと思われますが、
ロシア人のチャイコフスキーが
残した言葉は、当然のことながら
英語ではありません。
本当はロシア語を直接理解して
引用できればいいのですが、
それでも今回
英語の表現を併記しているのは、
日本語よりは、
本人の語った言葉のニュアンスが
より近い形で
反映されているのでは・・・
と考えてのものです。
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彼の創作活動をささえていたもの、
彼自身はそれを
インスピレーション
と表現しているようです。
日本語で
ひらめき
と言いかえてもいいかも知れません。
「やっぱりそうでしょ。
天才なんだもん。
次から次に
ばんばんひらめいちゃってたんでしょ」
・・・
そうあなたも、
思われているなら、
それも無理ないかもしれません。
しかし
彼はこうも言っているのです。
Inspiration is a guest
which does not willingly visit the lazy.
インスピレーションは、
怠けている者のもとには、
決してやってこないものである。
彼にとって、
インスピレーションとは
無条件に降ってくるものではなく、
継続した努力の末に、
ようやく得られるもの
だったようです。
We must be patient,
and believe that inspiration will come to those
who can master their disinclination.
我慢を重ねるのだ。
自分の気の進まないことを
やりとげた人間のもとに、
インスピレーションがやってくると信じて。
その心の奥底から流れ出す音楽で
たくさんの人たちの心を魅了し、
場所も、
時間さえも超えて
天才
と呼ばれ続ける音楽家。
その
天才でさえ、
我慢し、
努力する。
全ては努力した結果。
少なくともこの天才は、
そう感じていたようです。
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彼の作品の中でも、
特に名作と言われるのが、
「ピアノ協奏曲第1番Op.23」
です。
1874年~1875年にかけて作曲された
雄大な序奏と
変則的なソナタ形式の主部からなり、
その冒頭の部分は、
誰でも一度は聞いたことがあり、
口ずさむことも
できるのではないかと思います。
実はこの曲、
現在でこそ、
世界の名曲の一つとして
非常によく知られていますが・・・
To Regret the Past,
To Hope in the Future,
And never to be satisfied with the Present.
That is what I spend my whole life doing.
過去を悔やむ。
未来に希望を持つ。
そして現在に決して満足しない。
それが私のこれまでの人生でやってきたことだ。
「ピアノ協奏曲第1番Op.23」
この曲は発表された際には、
当時の名ピアニスト、
ニコライ・ルビンシテインに
「演奏不可能」
とレッテルを貼られ、
初演さえおぼつかない状態でした。
他にも、
チャイコフスキー最後の交響曲である
交響曲第6番『悲愴』、
そして
現在では、
バレエの演目の代表として知られる
『白鳥の湖』、
これらも、
初演時は大不評に終わったそうです。
・・・
しかし
どの作品も、
その後の世界における評価は、
皆さん御存じの通りです。
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We must always work,
and a self-respecting artist must not fold his hands
on the pretext that he is not in the mood.
我々は常に働かなければならない。
そして、自尊心を持った芸術家は、
その気にならないという口実をもって、
自分の手を停めていてはならない。
その才能の上にあぐらをかくことなく、
過去を反省し、
現在に満足せず、
未来に希望を持ち、
そうやって
常に努力を続けた
人間の仕事に間違いは無い。
仮に時が必要となったとしても、
評価は必ずついてくる。
そういうものかもしれませんね。
「思い通りに行かないから」
「もう疲れちゃったから」
「才能が無いから」
・・・のような、
できない理由ばかりを
並べたてていないで、
それでも我慢して、
ひたすら努力を重ねた、
その先に
インスピレーション
が生まれて、
自分を成功に導いてくれる。
私たちもそう信じて、
前を向いて、
行動を続けていきませんか?
インスピレーションをその手につかむまで!
【チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番」】
天才が、そのインスピレーションと、
絶え間ない努力で、
この世界に残してくれた、
リズム、メロディー
とともに、
そこにつまった
彼の音楽への情熱と努力。
それらはきっと
あなたにも聴こえてくることでしょう。
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