忘れられない思い出、
消せるはずのない昨日、
あなたも、私も、
人は色々なものを背負って
生きていかなければ
ならいのかもしれません。
前を向いて、
時の過ぎゆくままに・・・
////////////
「カサブランカ」
という映画
ご存知の方も、
多いのではないでしょうか?
1942年製作のアメリカ映画で、
主人公のアメリカ人男性のリックを
ハンフリー・ボガート
ヒロインのイルザを
イングリッド・バーグマン
が演じた、
1943年の第16回アカデミー作品賞
をはじめ多くの賞に輝いた名作です。
(詳しくはこちらへ)
//////////
"Here's looking at you, kid."
「君の瞳に乾杯」
は、この映画の中の特に有名なセリフです。
アメリカ映画協会(AFI)が選んだ、
アメリカ映画名セリフベスト100 (1998年)
の5位にも選出されている、
星の数ほどあるアメリカ映画全体を
見渡した中でも、
名セリフ中の名セリフと言われています。
////////////
既にあなたも
お気づきかもしれません。
実はちっとも、
「乾杯!」
なんて言ってません。
あくまでも、日本向けの字幕用の
「意訳」
です。
直訳したら
「ここであなたを見つめているよ」
みたいになり、
飲み会でアメリカ人相手に、
「乾杯」
のつもりでこのセリフを言ってみても、
通用しないはずです。
(その人が、「カサブランカ」ファンでない限り・・・)
私も、個人的には、
この日本語字幕用の
「意訳」は好きじゃない・・・というか、
本来のストーリーの流れの中では
ピンときてなかったりします。
////////////
映画の中で、主人公リックは、
何度かこの同じセリフを口にします。
リックの、イルザへの
「哀しく切ない思い」
を象徴する言葉として、
この言葉は、
徐々に観客に意識付け
されていきます。
特に
回想シーンの中での、
二人の恋人時代。
そして
ラストの、
二人の別れのシーン。
全く対照的な二つのシーンで
使用されているのが印象的です。
恋人時代は
世界の全ては二人のためにあると
疑いなく信じているような、
「幸せの絶頂」
でのセリフ。
ラストシーンでのセリフには、
「これで君とはもう二度と会えない。
だけど、
いつまでも、
僕の心の瞳は君を見ている」
という、
リックの心情が
静かにじわ~つと、
伝わってくるのです。
そして
ハンフリー・ボガートが演じて見せる、
強くて、
優しくて、
そして哀しい・・・
「男のやせ我慢」
に涙がそそられのです。
//////////
人は、
色々なものを背負って
生きていかなければ
ならないものかもしれません。
捨てることのできない過去、
願っていたものとは違う現在、
思い通りにならない未来・・・
やけになって、
全てを投げ出して、
わめき散らしたくなる、
そんなことも
日常茶飯事かもしれません。
それでも、
どんな時でも、
自分の力ではどうにもならないものに
心乱され、取り乱すことなく、
やせ我慢でもいいから、
平気なふりをして、
「なんてことないさ・・・」
と自分に言い聞かせて、
無理にでも笑って見せる。
そんな、
「かっこいい生き方」
したいものですよね。
前を向いて、
時の過ぎゆくままに・・・
////////////
【映画「カサブランカ」より/ As Time Gose By】
映画「カサブランカ」の中で、
効果的に使われた、
1931年に発表されたジャズの名曲です。
ジャズピアノが奏でる
物悲しいメロディーが
あなたの耳にも
きっといつまでも残り、
遠く切ない思い出を
脳裏によぎらせながら、
ずっと口ずさんでいたくなる・・・。
そんな気になれると思います。
You must remember this
A kiss is still a kiss,
a sigh is just a sigh,
The fundamental things apply
As time goes by.
これだけは覚えておきなよ
キスはキス
ため息はため息
恋の基本はどの時代にも当てはまる
いくら時が流れても・・・
モノクロの画面でも色あせることの無い、
イングリッド・バーグマンの美しさ・・・。
そしてボギーこと
ハンフリー・ボガートが表現する男の哀愁。
古き良き時代の名画の雰囲気を、
名曲とともにお楽しみ下さい。
/////////////
【その他の名言記事へのアクセスは】
ここからアクセス!/過去の名言集記事 (# 41~# 50)
【こちらの記事も是非どうぞ】
悔いの無い人生を生きるために / イングリッド・バーグマンの世界