ここ一番に強い人。
自分の力を出し切れる人。
世の中にいますよね。
どうして彼らは結果を出せるのか?
我々と一体何が違うのか?
この人の発言からその答えを探れるかもしれません。
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「自分がコントロールできないものに気をもむのではなく、できることを精一杯やりたい」
「外国人選手のように肩が強くなければ、捕ったらすぐに投げればいい。
脚力が劣れば、スタートの第一歩をどうするかを考えたらいい。
自分は何で勝負出来るかを考えることによって、活路が見いだせるはずです」
自分には何ができて、何ができないのか。
自分を何を持っていて、何を持っていないのか。
冷静に見つめる。
思い通りにならない現実に心を持っていかれることなく、
淡々と現実を受け入れた上で、心を乱すことなく、
自分のできることを見つめ、
自分のできることだけに集中する。
たったそれだけのこと。
・・・と簡単には言い切れないでしょう。
当たり前のことほど、なかなかやりきれないもの。
いつも心にとどめておきたい、前向き思考ですね。
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とはいえ、前向き思考だけでは、
ここ一番で力は出し切れないかもしれません。
自分の持つ力を最大限に発揮する。そのために必要なものは、心を常に平静に保つための
平常心。
「打てれば嬉しいけど、打てなくてもしょうがない」
「悪い当たりではないけど、しょうがない」
「最後はバウンドが悪くなった。仕方ない」
「何か不完全燃焼という感じですがしょうがない」
「今後、飛躍的なパワーアップを望むのは、難しいだろうね。さみしい?しょうがないよ」
「仕方ない。また明日頑張る」
松井さんは、思い通りのプレーができなかった後のインタビューでは、よくそんなコメントをしていました。
過ぎてしまった過去。
目の前の動かしようのない現実。
に対して、
他人がどう思おうと、自分自身で
「仕方がない=ゼロの価値」
をつけて、その問題が自分の未来に影響を与えないよう切り換える。
そうやって心を平常に保つ。
「しょうがない(仕方ない)」
という言葉が恐らく、松井さんにとって気持ちの切り替えのための、キーワードになっていたのだと思います。
もちろん、気持ちを切り替えて、心を平常に保って終わりではなく、
自分が変えることのできる未来に気持ちを向けて、
自分ができる最大限の努力をし続ける。
それが単なる楽観主義と、未来志向の平常心の違い。
超一流選手になった後も、
誰よりも練習をし続けた松井さんの姿が、それを教えてくれていた。
そう思います。
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前向き思考と平常心。
我々にとっても、結果を出すための必須のメンタルスキルだと思います。
そして、松井さんが我々に教えてくれたもう一つ大切なもの。
それは「結果を出そう」というモチベーションの作り方。
現役時代、「松井選手」は自らの一挙手一投足を追いかける、大勢の日本人記者を相手に、
試合で活躍できた日も、
散々な結果の日も、
必ず、会見に応じていました。
彼は、常に質問をじっくりと考え、記者の目を見て誠実な答えを返したそうです。
「だって、カメラやペンの向こうにファンがいるじゃないですか」
そう言った「松井選手」は、ファンからのサインの依頼を断ることもなかったそうです。
そして、
「遠くから来てくれるファンのために」
と、試合では決して手を抜くことは無く、
休養日でも 、代打などでわずかな時間でも試合に出ることを望んだそうです。
「僕は、球団からではなく、ファンからお金をもらっていると思っているんです」
彼は決して、自分のためだけにプレーをしていたわけではなかったのです。
野球に限らず、天狗になるスター選手が多い中、
常にファンへの感謝の気持ちを忘れなかった、
「松井選手」のそんな気持ちが、
常に心を整えて最高のパフォーマンスをファンに見せようという、
モチベーション
となっていたのだと思います。
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自分のできることに気持ちを集中する「前向き思考」。
変えることのできない現実に心をとらわれない「平常心」。
そして感謝の気持ち。
それらを持って、あとは努力を重ねれば、我々も
ここ一番に強い人。
自分の実力を出し切れる人。
そうなれるのだと思います。
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【ホームランボール-届け日本へ-】
松井選手の人柄を表す感動エピソード。
2011.3.13 松井選手が日本人カメラマンに託したメッセージとは?
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