目のリハビリ第2弾(笑)として読み始めた漫画「銀の匙」
かねてより評判の高さは耳にしていたので、本屋に並んでいたのを大人買いしてしまいました。
作者は「鋼の錬金術師」の荒川弘(ひろむ)さん。
男性と思っている方も多いと思いますが、2児の母です。
彼女は農業高校出身という異色の経歴の持ち主で、実際に実家は農業(酪農?)を営まれているそうです。
そんな作者が描く、農業高校を舞台にした作品が「銀の匙」です。
親の過大な期待に応えられず、進学校で落ちこぼれた主人公が、寮に入れて成績でもトップが取れそうという、たったそれだけの理由で選んだ農業高校。
そこで出会う、食と命という、絶対に答えの出ない問題にぶつかりながら、「いい成績を取ること」しか興味のなかった主人公が、徐々に前を向いて歩いていくようになる…。
というそんな漫画です。
動物は可愛い。
だけど食べると美味しい…。
都会育ちの人間にとって、今まで考えたことのない現実が、そこにはあるわけです。
とは言えそこは荒川弘。
重いハズのテーマなのに笑える笑える(笑)
北海道に住む人間にしか分からないシュールなネタもテンコ盛りです。
「え?この近所で遊ぶところ?イトーヨー〇ドーかな?大丈夫よ100キロしか離れてないから、車で1時間くらい?」
というエピソードは笑うしかありません。
高速道路を使うわけでもないのに100キロの距離を1時間というのは、北海道では大袈裟じゃありません(笑)
イベントがあるたびにジンギスカンだとか、家がピザの配達圏外だとか、そもそも家が携帯の圏外だとか(笑)
何度も「あるあるある!」と頷いてしまう作品でした。
人間は、怪我をしたくらいじゃ殺されないけど、家畜は怪我をしただけで屠殺される。
そんなシビアな現実にきちんと目を向けつつ、今日も肉を食べるワタクシです。
余談ですが、この大蝦夷農業高校のモデルは絶対帯広農業だよな~と思っていたら、ビンゴでした。
それどころか、帯広農業高校で「リアル蝦夷農」の撮影もあったようで(笑)
農業高校、楽しそうです。
ちなみに、作中出てくる「ホルスタイン部」は帯広農業にはありません。
でも、群馬だったか長野だったか、どこかの農業高校に「ホル部」は実在するんですよね?
以前テレビで、高校生が育てたホルスタインが、コンテストで入賞したというのを見たことがあります。
世の中って、私の知らないことがいっぱいあるんですよね?
なんつーか、自分が子供の頃にもっと色々な世界を知っておきたかったな~と、そんな風に感じた作品でした。
とりあえず、読み終わった「銀の匙」は、甥っ子にプレゼントすることにしました!
今度また、焼肉食べに行こうね!
今度は「牛角」ね
「牛角」の食べ放題なら、みんな一緒に連れてっちゃるど~!
すべての命に感謝して、
いただきます!