僕の考えですが、国の近代化には3つの要素があります。

そしてその3つのバランスがとても需要だと考えてます。


その要素の1つ目は工業化。もう1つ目がインフラの整備。そして最後が民主化です。


この中で1つ目と2つ目の工業化とインフラの整備は新興国が今まさに経験している事です。


しかし3つの要素のうち一番重要なのは政治の民主化だと僕は考えてます。


民主化の一番のポイントは国民が主権者という事につきます。


言葉で民主化と言うのは簡単ですが、本当にそれが国民に根付くのは非常に難しい事です。


というのは民主化して国民が主権者になるという事は、様々な権利も与えられますが責任も国民全体で負うという事なのです。

国民が権利は欲しいが責任は負いたくないと言っていては真の民主化とは言えないのです。


民主主義と言っていながら実は一部の権力者に責任も権利も与えてしまう国が非常に多いのが現状です。社会主義国家は組織の構造上そうなりやすい傾向が有ります。


今新興国で問題になっている貧富の格差による混乱は結局のところ工業化インフラの整備民主化の三位一体が出来ていないからだと僕は認識してます。


経済の発展イコール国の近代化では無いのです。


経済は工業化とインフラの整備が進めばある程度までは発展します。


しかし民主化は全く別物なのです。


経済が発展すれば民主化が進むわけでは有りません。

国民一人一人の意識や考え方が非常に重要なのです。


このままの流れだと、民主化が進んでいない新興国は貧富の格差が原因でますます混乱に陥る可能性が増えていくと思われます。


確かに貧富の格差は先進国でも進んでいます。

特にアメリカの格差はすざましいです。


しかし先進国と新興国の格差の決定的違いは中間層だと思います。


先進国にも新興国にも大富豪も居れば貧困に苦しむ人も居ます。


違うのは中間層の厚さです。そしてこの中間層こそ民主化の根幹なのです。


富がある程度広く分配され中間層が増えることが民主化には不可欠です。


新興国では中間層が増えないから民主化が進まないのか?民主化が進まないから中間層が増えないのか?


きっとどちらも同時進行することで初めて成し遂げられることなのでしょう。


国民の自由を制約し国外へ目を向けさせ愛国心を煽り見せかけの経済成長で一部の人の既得権益を増やし社会保障には力を入れない国には真の近代国家にはなれっこないのです。