かつて私は結婚の素晴らしさを、喜びは2倍、悲しみは半分になることと思っていました。

でも今旦那を亡くし、悲しみは2倍になっています。

旦那を失った自分の悲しみと、51歳という若さでこの世を去らなくてはならなかった旦那自身の悲しみと、二重の悲しみが襲います。

両親が亡くなった時はこの世のこととは思えない悲しみでしたが、多くの方が書かれているように伴侶の死はそれよりもさらに深くとてつもない悲しみです。

それは伴侶だからでしょうか。

2人で乗り越え、喜ぶからこその2倍、半分なんだとつくづく思います。

旦那の苦しみ、辛さを自分のことのようにわかってあげられるのは妻である私しかいない、そう思っています。

だから余計に旦那の無念さを感じ辛くなります。


考え方によって同じ出来事も違った事実になることがあります。

自分の心をごまかして前を向くこともできるかもしれません。

でもそれは旦那の苦しみ、無念さをすべて受け入れたうえで辿り着く境地だと思っています。


私は旦那が亡くなってすぐ仕事にも復帰したし、毎日泣いてはいるもののふさぎ込んで何もできないわけでもありません。

周りからはきっと立ち直ってるように映るかもしれません。

きっと旦那は今頃は天国で気楽に過ごしてると思いますが、息を引き取った時の気持ちは消えることのない事実です。

それを私がわかったうえでそれでも前を向かなくてはと思えた時が本当に前を向いたと言える時なんじゃないかと思っています。

少しそれが怖くもあるのです。

でももしかしたら旦那の気持ちを違ったように受け止められる日もいつかは来るのかもしれません。

私自身の死も確実に昨日よりは近づいてくるのだからだんだんとそうなるのかもしれないという気もします。