雰囲気の悪い中の診察

それぞれがそれぞれに怒りを持っているような雰囲気だ。

私はそんなことはなかったと思うけど。

だけどこれまで遠慮して言いたいことも言えずここまで悪くなってしまった。

だからお互い本音をぶつけるのが一番だと思った。

主治医からは改めて前回と同じ内容のキイトルーダに殺細胞型の抗がん剤カルボプラチンとアブラキサン2剤を追加した治療を説明された。

結論は抗がん剤2クールやったうえでの結果となった。

でもそれでは遅いと思った。

もう次の手を考えなくてはいけない。

私はそれを主治医には説明したつもりだった。

でも旦那はイライラして遮った。ほんとに腹が立つ。

結果的に全員が主治医の提案を受け入れて診察は終わった。

もうこうなっては主治医を信頼するしかない。

上司は後々まで主治医を非難し続けた。

だけど病院や医師によってそこまで治療方法は変わるのだろうか。

ネットで見聞きする体験談を読むかぎり皆同じような構成の治療だ。

標準治療でガイドラインがあるのだからそれは当然だと私は思った。

だけど上司が言うように腰の痛みを軽視したことはあきらかに主治医の落ち度だ。


その頃だと思うが私は死なないという本を買った。

癌の闘病記の本だ。

最初に私の姉からこの人はステージ4でも助かったらしいよとその本を勧められていた。

でもなぜかその頃の私はその人と旦那は違うと思って気にとめていなかった。

もし最初に素直に読んでいたらどうだっただろう。