何か早くもネタ切れに近い感じになってきたこのコラム的な企画ですが、個々の虫に絞ればまだまだ続けられると思います(笑)
タイトルの意味はミリオン(100万)の虫、要は金額的な部分(100万円以上)のお話しですね。あまり興味の湧かなかった虫に関しては記憶に無いので色々欠落してると思いますけど。
・国産オオクワガタ
まずはコレは筆頭になるでしょう、と思いますが私自身が直接見たことがある100
万円オーバーの国産オオクワは17~18年くらい前に見たホワイトアイとレッドアイの個体ですね。当時は遺伝するかどうかも不明でしたし、単に「珍しいから展示しておいて、この値段で売れたらラッキー」くらいの感じだったみたいですけど(笑)
ちなみにホワイトアイやレッドアイはそれ以前にも色んなブリーダーさんの所で出ていたそうですが、単なる奇形の一種(血が濃くなりすぎた)とみなされて殺処分されていたそうです。いわゆる「普通の個体」が一番自然で健康的という考え(私もそうですが)からすると納得できる気がします。
意外かもしれませんが、単純にサイズで100万円ついた個体の話は私みたいな一般人ブリーダーの耳には一度も入ってきませんでした。マスコミはネタ欲しさにウソ臭い特集を組んだりしてましたけど、取材先が知り合いだったので舞台裏は知ってます(笑)
・ニジイロクワガタ
ちょっと前の記事にも書きましたけど、ニジイロクワガタ初輸入個体の価格は100万円でした!でも、毎年値段が半額くらいずつに下がっていくという急降下爆撃的な暴落の果てに現在ではオークションでペア1000円もしない虫になってしまいました…
・サタンオオカブト
かつては標本や学術的な世界でも「幻」とされていたカブトムシ。一時は幼虫期間の長さや低温管理の必要があるため大型ペアが1~2万円でも売れなかった時期もありましたけど、現在はワシントン条約のCITES付属書Ⅱ類に記載されたため、野外品の輸入が困難(原産国と輸入国双方の許可が必要)になったので再評価されてきてますね。でも、CITESⅡ類って爬虫類では普通に輸入してますから、その伝で頑張れば何とかなりそうな気もしますけど最近の南米の野性生物保護の傾向からしてかなり厳しいと思います。
・アンタエウスオオクワガタ
満を持して我らがアンテの登場です(笑)と言っても100万円以上で販売されたのはヒマラヤ系野外品のごく少数とカチンアンテ最初の♂個体しかいないと思います。あとは表示価格だけで実際の販売価格はもう少し安かったと言われてます。
・グランディスオオクワガタ
こちらも「幻」とされていたクワガタ。出回り始めた当初は現在亜種とされていて、当時から大量に流通していたタイワンオオクワガタとの交雑個体を販売していた輩も多数いたそうです。
私は初輸入時は昆虫飼育から離れていたので詳しくは知らなかったりするんですけどね(笑)
とりあえずこんな所でしょうか。タランドゥスやレギウスも高かったですけど一番高かったのは80万円くらいでしたし、ウエストウッディも初輸入個体ですら100万円はしてなかったと記憶してます。というか、とても手が出る金額ではなかったので記憶に残ってないだけかもしれません(笑)


という事で「往年のスーパースター揃い踏み」の図です。
右からラオスグランディス、カチンアンテ、インドアンテ、上はニジイロ。それぞれ初輸入時の価格ならこのトレーにいる虫は結構な良い車と同じ価値です。まあ、今はショップで買っても2万円もあれば足りますけどね(笑)