時は平成17年、
ある實寫映畫が話題となつてゐた。
「NANA」である。
私は、當時觀る機會に惠まれず、
後になつて、家で觀た。
宮﨑あおい、
中島美嘉、
松田龍平、
松山ケンイチ。
その中で、私が特に覺えてゐる描寫があるのだ。
煙草を吸ふ、
中島美嘉演じるナナと松田龍平演じるレン。
「あ、わたし藥。」
と立ち上がり、
引き出しを開けるナナ。
「しやうがねえなヂヤンキーは」
と呆れるレン。
ナナが振り返り、
「ちげーよ、ピルだよ。
てめえが避妊しねえから。」
「餓鬼でも出來たらどうすんだよ!」
と怒つた。
レンは、
「産んで育てりやいいぢやん。
俺は高校も行かないで眞面目に
勞働してきたから、結構金持ちだぜ。」
「餓鬼の1人や2人全然平氣。」
對するナナは、
「アンタが平氣でも私は困る。」
「今は子育てよりもライブがしたい。」
と、音樂を優先させるのであつた。
私は、
女が「ちげーよ」や「餓鬼でも出來たら」といふ言葉を使ふことに、
大變驚いた。
しかし、ナナのやうな風貌の人が使つても、
違和感は覺えないだらうな、とも思つた。
この描寫、
何時までも忘れられない。