ある所に行く。
そこでは、マスクを着ける事になつてゐる。
私は、思ひ出した。
布マスクである。
使つてみやう。
實際に着けてみると、
不織布よりも氣持ちがいいのだ。
不織布は、細かい纖維が頰に觸れて、
痒くなつてしまふ。
私がなるべくマスクをしないやうにしてゐるのは、
これが理由だ。
布マスクを着けてみると、
不快な氣分はなかつた。
終りまで、快適に過ごせたのだ。
私が小さい頃、
世の中のマスクは、
四角い布マスクばかりだつたやうに記憶してゐる。
いつの間にか、
不織布といふマスクが普及し、
布マスクは見られなくなつた。
しかし、
着心地は布マスクの壓勝だと思ふ。
これからも、着けていきたい。