今まで、ブツダを讀んできた。
シツダルタは、周圍の反對を押し切り、
王子の身分を捨て、出家する。
立ち寄つた民家で、デーパに出會ふ。
民家の夫婦から、アツサヂといふ少年を押し付けられるが、
無事、脱出に成功するのであつた。
しかし、シツダルタの出家を止めたい者が、
まだ存在したのである。
タツタとミゲーラであつた。
シツダルタが王子に返り咲き、
コーサラ國を打倒してほしい、と言ふのだ。
拒否するシツダルタ。
タツタは、「おれもおまえさんといつしよに行く」
「おまえさんのあとをどこまでもついていく」
と宣言するのであつた。
追い詰められたシツダルタ。
そこで、表題のセリフが出る。
デーパに
「馬にのれますか?」
と問ふ。
デーパ
「のれるとも わたしだつて
元は武士だ ・・・よし!!」
2人は、近くの馬に飛び乘り、
逃げ去るのであつた。
「馬にのれますか?」
ただ、質問してゐるだけの、
何氣ないセリフ。
それが何故か、私の記憶に殘るのだ。
「ブツダ」は、さういふ發言の寶庫である。
また、思ひ出して、書いてみやう。
令和4年2月5日追記
ある時「馬にのれますか?」といふ臺詞を思ひ出したところ、
「のれるとも わたしだつて もとは武士だ ……よし!!」
といふ臺詞も同じやうに記憶に殘つた事に氣がついた。
「のれるとも わたしだつて もとは武士だ ……よし!!」
デーパは、確かに今はシヤモンである。
しかし、武士としての誇りは忘れてゐない、
といふことなのだ。


