どうも、こんにちは。
福岡 新宮 教室名は「西鉄新宮 ロボット教室&プログラミング教室」です。
    
そして、お父さん、お母さん、みなさん、お疲れ様です。
 

能力習得でなく「脳の刺激」が習い事の意義

「子どもが習い事をすぐやめてしまう」と悩む親御さんに質問です。まず、なんのためにその習い事をしているのでしょうか。その習い事をやめて、お子さんの将来に、なにか致命的な傷がつくのでしょうか?

基本的に子どもの習い事は、続かなくて当たり前。むしろ続いたら儲けものです。

もちろん「月謝も払っているし、送り迎えの時間も割いている。だから、なにかしらの能力が身に付くまで続けてほしい」と思う親御さんの気持ちもわかります。でもそれは、お子さんのことを考えているというよりも、「お金と時間をかけた分の元をとりたい」という大人の都合ではないでしょうか。

私の息子たちや、外来を訪れる子どもたちを見ていると、特殊な能力を習得するのは、習い事のメリットのごく一部でしかないと感じます。それよりもっと大事なのは、習い事に通って、そこでしかできない経験を積んだり、先生やお友だちとの新しい人間関係を築いたりして、「いかに脳を刺激したか」という点です。

あるいは、ふだんはゲームばかりやっている子どもが、習い事の時間だけはゲームから離れられるのであれば、それも重要なメリットのひとつです。

習い事に通い続けるのは、子どもにとって、よほどポジティブな動機がないと難しいものです。

ポジティブな動機づけとして効果的なのは、やはりなんといっても、親御さんが子どものよかったところを指摘してあげること。

「前回よりも上達していたね」

と習熟度を評価するのはもちろん、

「楽しそうだったね」

「一生懸命な表情で取り組んでいたね」

「遅れないで教室にいけたね」

「たくさんの持ち物を自分で準備できたね」

「先生に大きな声であいさつしていたね」

など、いろんな声かけができるのではないでしょうか。

たとえやめるとしても「達成感」を残してあげて

子どもが習い事を始めたがったりやめたがったりするのは、子ども自身が自分の興味や得意不得意を見極めている途上だからです。習ったことをじゅうぶんに習得する前にやめてしまったとしても、やめたことを責めたりガッカリして見せたりしないこと。

それよりも、短い期間でも新しいことに挑戦できたという事実について、ポジティブな達成感を持たせてあげてください。

最終的にポジティブな気持ちで終えられたなら、お子さんの脳にとって、その習い事はいい影響をもたらせたと言えるでしょう。

ところで、習い事とともに「塾」「受験」についても、親御さんの悩みや不安は尽きないようです。お子さんの小学校や中学校の受験の是非については、親御さんから聞かれることも、取材を受けることもしょっちゅうです。

私は「受験は脳にいい」と考えます。なぜなら、子どもはみんな、知っていることが増えるのが大好きだからです。「脳は楽しいときにしか成長しない」のでしたよね。受験勉強を通じて、楽しく知識を増やせれば、脳は格段に成長します。

また受験勉強には、スケジュール管理、大量の教科書やプリントなどの持ち物管理、体調管理など、勉強以外にも自分を律するさまざまなアクションがつきものです。そうした日々の習慣の積み重ねの中で、子ども本人が自分の得意不得意に気づいたり、不得意なことをなんとか得意に変えようとしたりできるという点でも、受験は脳にいい影響を及ぼすと言えます。

また親御さんのほうにもメリットがあります。ひとつは、子どもの得意なことに気づいたり、それを本人に伝えてあげたりする機会が多く得られる点。逆に、子どもの不得意を見つけたときには、その不得意をうまくサポートしてあげる方法を模索できます。

そうして親子二人三脚で大きな目標を達成しようとするプロセスは、間違いなく、親子双方の脳に大きな刺激と成長をもたらします。

つらく苦しい受験はすすめない

ただし脳は、苦しい環境、楽しくない環境ではけっして成長できません。

つらいことを無理して行う/行わせるということでなく、あくまでも「脳が喜ぶこと、脳が成長することをやっている」という前向きなスタンスを大事にしてください。

また、最終的に重要なのは、合否の結果ではありません。合否でなく、「受験勉強によって子どもの脳がいかに発達したか」を評価するようにしましょう。​