帰宅し、郵便物の不在通知の知らせに目を通す。
その郵便物が何なのかは察しがついた。
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以前、日記で上條淳士氏の作品集「山田のこと」について書いた。
あれから自分でも、ずっと気になってしまい、
残っていたAmazonのギフト券を使って注文した。
きっとそれが届いたのだろう。
送り主のところを見てみたら、その通りだった。
その日は早番だったが、奇跡的に早く終わった日だった。
仕事後の疲れはあった。
でも何かが引っかかったような、まるである種の痛みに似たような、そんな感情がある。
帰宅して、しばらく経ってから不在通知を持ち、夜の郵便局へ向かい、郵便物を受け取った。
郵便物の中身はやはり、注文した「山田のこと」だった。
ちょっとだけ目を通してみた。
初期に書かれた作品、「TO-Y」の主人公トーイとヒロイン(マスコット的キャラ?)ニヤとの出会いを書いた作品、インタビューなどが収められていた。
誰かに恋をしていた頃の事、次に会えるまで過ごした日々の事、
ほんの一瞬でも、その人に恋をし、その人を愛した事、
その人が今も、いつまでも幸せでいる事を願い、信じる事。
数え切れない想いが湧き上がる中、家に帰る。
その想いに音はいらなかった。
また、雪が降りはじめた。
注文したのは「TO-Y」が好きで、よく読んでいて、
また改めて読んでみたくなったから。
そして、表紙のニヤが、
表紙の彼女があまりにも美しかったからだ。


