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本当に僕は神様を信じていませんでした。




神社に行く意味がわかりませんでした。

御朱印帳に300円かける意味はもっとわかりませんでした。

神様を信じているなんて「バカ」だと思っていました(すいません)




その僕が大学生1年生だったころです。




中国人留学生の友達ができました。

彼は「金(キム)くん」と言いいました。




金くんは日本に「生物学」を学びに来ていました。

日本語はとても堪能で

むちゃくちゃ頭のいい人でした。




当時の僕にとって「留学生」という人の存在は衝撃的でした。




自分の立場だったら到底無理だと思ったのです。




僕が中国語を勉強して

中国の大学を受験し

中国で生活をし

中国でアルバイトをするなんて

絶対に無理だと思ったのです。




それをやっている人が目の前にいる。




こんな「金くん」のことを

とても尊敬していたので

僕は毎日のようにランチを一緒に食べていました。




ある日のことです。




金くんが僕に1枚のチラシを渡しました。

イベントに参加するので一緒に行かないかと誘われました。




そのイベントはキリスト教の教会でのミサでした。

話を聞くと金くんはクリスチャンだったのです。




え?

なんでこんなすごい人が??

神様なんて信じてるの???

見えないものを信じているの??

え??どゆこと???




僕の最初の素直な感想はこれでした。

(あくまで当時の感想ですからね(笑))




正直、驚きを隠せませんでした。

なぜなら神様を信じている人は「バカ」だと思っていたのですから(笑)




僕が直近でもっとも尊敬している人が

神様を信じている。




かなり混乱しました。




金くんとはかなり親密な仲でしたので

思い切って思いの丈を伝えてみました。




「金くん、僕は君を尊敬している。

僕が中国に行って大学生活を送るなんて考えられない。

そんな君が神様という目に見えない存在を信じている。

神様なんているわけないじゃないか?

科学的根拠がないものをどうして信じているの?

まさか本気で神様がいるなんて思っていないよね?」




そう質問する人に金くんは優しく答えてくれました。



SHINGOくん、僕は中国から生物学を学びに日本に来ている。

生物学を学べば学ぶほど、人間には理解できないことがたくさんあるんだ。

突き詰めれば突き詰めるほど、人間以外の大いなる存在を意識せざるを得ない。




例えば食物連鎖という現象があるでしょう?

強いものは数が少なく、弱いものは数が多い。

そのピラミッドは完璧なまでにこの地球でバランスを取っている。




もしくは、クモを見てごらん。

巣を作ってその真ん中にちゃんと浮いていられるだけの体の軽さと、それを可能にする足の精巧かつ巧妙な作り。




もう毎日のように生物の研究をしているけど、とにかく人間業ではないことが多すぎてもう神様の存在がいるとしか思えないんだ。

存在を疑うことはできない。

だから僕は神様を信じているんだよ。」




この金くんの行った言葉が僕の




「神様スイッチ」




でした。




その道の研究者が研究に研究を重ねた結果

導きだされた結果として神様の存在を肯定している。




そして、金くんの人柄と信頼が輪をかけて

神様の存在を少し信じてみようと思うに至りました。




ここから僕はいろんなことを

金くんの言ったことに照らし合わせて考えはじめます。




確かに、動物が酸素を吸って二酸化炭素を吐くのに

植物が二酸化炭素を酸素に変えるのって人間業じゃないなあー




地球と太陽の距離って少しでもずれたら人間は生息できないらしい。これも人間業じゃないなあ~




そもそも、心臓が動いてるのって誰が動かしているんだ?

これも人間業じゃないのかもしれない。




そうやって身の回りのことを神様がいる前提で見てみると

人間業じゃないことがたくさん出て来たのでした。




人間業じゃないことは

神様の仕事だと

今では思います。




なので、今でも

木を見れば

森を見れば

川を見れば

人を見れば




そこに神様を感じることができます。




この感覚はこの時の金くんの言葉がベースになっています。




これが神様との僕との出会いの

本当に一番最初の出来事でした。




神社を好きになるのはまだまだもっと後の話ですが(笑)




SHINGO