山口県立萩美術館・浦上記念館で開催中の展覧会を観てきた。本展は巡回展で、サブタイトルは「輝きと彩りのモダンデザイン」というものである。また、「ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展―食べること、共に生きること―」という展示も同時開催中であった。

北欧、とくにスウェーデンではガラス工芸が盛んであると、ある方から聞いてはいるが、フィンランドも大変優れたガラス工芸技術があるようである。もはや文字の解説では理解不能なテクニックで、展示会場を一巡したあと、ガラス工房の様子を紹介する映像が設置されていたので、それでようやくなんとなくだが、技術の一端をうかがいしることができた。

そしてフィンランドは、あのムーミンの生まれ故郷である。僕らの子供時代は、たいていの人が、アニメでお世話になったはずである。ただ、そこまで熱心に見ていたわけではないので、なんとなくだが、なつかしさと、そしてなんというスローライフ!ということを知らせてもらう良い機会となった。われわれは、毎日せかせかと、自らの首をしめて生きているわけで、こういうゆっくりした世界観が、癒しを求める多くの人びとを魅了してやまないのであろう。