WBCは日本らしさで優勝

いや～、とにかく優勝できてよかったね～。ほんとうにうれしい！


WBC2連覇は、世界の野球史に残る大記録となるであろう。


パワーに任せてブンブン振ってくるアメリカ野球に比べ、日本はコンパクトに振ってコツコツ加点する。

打線がうまくつながって、日本流のスモールベースボールがよく発揮できたと思う。

日本選手は体格が細い分、個人技に頼らずに次へ次へとつなげてゆく。

とてつもないホームランを打つというような派手さはないけど、チームを信頼して全員一丸となり、つなぐことで大きな力へと変えていったように見える。


今、日本だけでなく世界中の国という国が、新自由主義経済の破綻によって路頭に迷っている。

そうしたなかで、原監督率いる“侍ジャパン”は、これからの日本という国のあり方、かたちの模範をわれわれに見せてくれたような気がしてならない。


しかし、今日の韓国戦はほんとうに最後までわからない、危ない試合だったが、「神が降りた」とコメントしたイチローの一振りが光った。

韓国は日本の野球に近いが、かといってアメリカ的なパワーもある。

この相手に対し、先発の岩隈がよくあそこまで踏ん張ってくれたものと感心する。

なお、韓国チームの監督はコメントなどを聞いていると、とてもすばらしい人格者だと察せられる。

こういう韓国チームと日本チームが、今大会5度も対戦し、しかも野球の母国アメリカで優勝決定戦を争うなど、ちょっと前までは想像もつかなかったことが現実となったのだ。


MVPは松坂が2大会連続という離れ業をやってのけたが、これはあくまでも3勝という数字が効いたのであって、防御率などの内容から見れば、岩隈のほうが断然チームに貢献していることはあきらかだ。

とはいえ、細かいことをいっても仕方がなく、今回のWBCは全員野球でもぎ取った、真に価値ある優勝といえる。


日本国民にとっては久しぶりとなる明るいニュースで、多くの人が元気になったものと思う。

日本の国旗を背負うという重圧にうちかち、世界一となった日本チームに、敬意と感謝の意を表したい。